家族で楽しめる定番メニュー「カレー」、反動減も新規ユーザーの取り込みや新商品で堅調に伸びる

石山真紀(ライター)
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図表❷レトルトカレーカテゴリーの金額PI月別推移
集計期間:2020年6月~21年5月 地域:全国 出典:KSP-POS(食品SM)

 レトルトカレーは、チキンやビーフの欧風カレーから有名店監修、エスニック風、激辛系、ご当地カレーなどバラエティ感のある品揃えが魅力だ。とくに「選ばれし人気店」シリーズをはじめとした名店シリーズは、在宅ワークでのランチ需要も取り込み好調に推移。若年層や男性など、これまでレトルトカレーを手に取ることがなかった新規ユーザーの取り込みにも成功している。

 また、「プロ クオリティ」をはじめとした複数個入りの商品もローリングストックとして好調に推移。カレーの定番棚のほか、主通路沿いでアウト展開されることも多くなっている。

 さらに、簡便性の向上で注目されるのが電子レンジ調理対応だ。ハウス食品では環境保護と簡便性を考慮し、レトルトカレー製品の包装をレンジ加熱対応パウチへと変更を進めている。今秋はレトルトカレー売上No.1ブランド「咖屋カレー」のパウチ化を実施。同社では22年秋までに家庭用レトルトカレー製品のほぼ全製品を、レンジ加熱に対応したパウチタイプに変更することをめざしている。

 ワクチン接種が始まったものの、コロナの影響は当面続くとみられる。店頭でも生鮮品とカレー専用調味料との関連販売をしかけることで需要を喚起し、家族みんなで楽しめるカレーの価値を改めて伝えていきたいところだ。

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