おいしく楽しく適正糖質を実現するロカボ商品の市場が活性化!
「おいしく楽しく健康に」を合言葉に、適正な糖質摂取を心がける食事法の「ロカボ」。高まる健康志向を背景に、この考え方に賛同する企業は増え、ロカボライフをサポートする商品が登場している。そこで今回は、弊誌が注目するロカボ商品を一挙紹介、直近のトレンドをレポートする。
麺やパンの主食系も「おいしい低糖質化」が進む
三大栄養素の一つ、炭水化物に含まれる糖質は血糖値を上げる原因として知られるが、この糖質の摂り方に着目した食事法が「ロカボ」だ。極端に糖質を制限するのではなく、おいしく楽しく適正糖質を摂取することを推奨するもので、北里研究所病院 糖尿病センター長の山田悟氏によって提唱された。1日70~130g(1食20~40g+間食10g以下)を目処に糖質量をコントロールすることで血糖値の上昇を防ぎ、その結果、メタボ予防やダイエット、アンチエイジングなどさまざまな効果が期待できる。
こうしたロカボの考え方を広く普及させようと、山田氏は2013年に一般社団法人食・楽・健康協会を設立。これに賛同し、ロカボパートナーとして同協会に加盟する企業は年々増え、さまざまなカテゴリーでロカボフードの開発が進んでいる。
その先駆けの一つが、紀文食品の「糖質0g麺」シリーズだ。おからパウダーとこんにゃく粉からつくった麺で、その名のとおり糖質量0gを実現。好評につき、今秋はカップ入り即食タイプの「糖質0g麺 カレーうどん風つゆ付き」を北海道~中部エリアで、「同 トマトクリーム風ソース付き」と「同担々麺風スープ付き」をそれぞれ全国で発売開始した。
同様に、麺類の低糖質化にチャレンジしたのが、はごろもフーズの「ポポロスパC a r b O F F(カーボフ)」だ。糖質50%OFF*、100gあたり糖質29.8gの低糖質パスタを実現している。また、かねてより健康志向に応えた商品を多数展開していたシマダヤは、19年秋にラインアップをリニューアルし、「健美麺®」としてブランドを統合。この秋には「同 糖質30%カット本そば 1食」を新たにラインアップし、うどんとの2品体制で健康でおいしい麺食を提案する。
一方、即席麺メーカーのエースコックは、糖質が気になるミドル世代向けの新ブランドとして「ロカボデリ」を立ち上げ、「カレーハウスCoCo壱番屋」と長崎ちゃんぽん専門店「リンガーハット」とコラボした低糖質カップ麺を発売し、低糖質市場に本格参入した。
麺と並んで糖質の多い食品として知られるパンについても低糖質化が進む。敷島パンの「低糖質」シリーズは、いつものパンで気軽に、気長に、気兼ねなく適正糖質がめざせるとあって人気だが、今年7月、原材料の変更と配合を見直すことで、糖質オフ率をさらにアップ。同シリーズ9アイテムをリニューアルして好評を博している。
*「日本食品標準成分表2015のマカロニ・スパゲッティ乾」との比較
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