~ディッキーズエアーマッスル® ベスト コーコス信岡~
ストアカバレッジの高さがヒットに猛暑対策で必須アイテムとなったファン付き作業服
価格ではなく機能で選ばれるファン付き作業服
今年の「プロユース ワークウエア」部門のアンケート結果は、ファン付き作業服に集中した。
ここ数年、夏の猛暑は社会問題化し、建築、土木、一次産業などの作業現場でも、暑さ対策は生き死ににかかわると言っても大げさではなくなっている。
背景には、人手不足や現場で働く人の高齢化もあるといわれており、屋外で作業する人は、健康に注意を払わなければならなくなっている。
これまでワークウエアには、作業がしやすい、耐久性がある、街中で着ていても違和感がないなどが、商品特徴として重視されていたが、暑さ対策としての機能があることが、購入決定において重視されるようになり、ファン付き作業服が注目されるようになった。
メーカー各社もファン付き作業服の販売を強化し、ホームセンター(HC)店頭でも品揃えの幅を広げるところが続き、ヒット商品となった。
ファン付き作業服が、店舗に与える大きなメリットは、従来の作業服よりも高単価であることだ。価格ではなく、機能で商品を選ぶ購買行動を期待できるため、HC各社も販売強化に動いた。
アンケートを検証すると、HCの主な取扱ブランドによって、ヒット商品としてあげる商品に差が出ている。しかしその中でも、ストアカバレッジの高いコーコス信岡の「ディッキーズ」ブランドをあげた回答が最も多く、その中でも売れ筋の「エアーマッスル® ベスト」を回答欄に記入するHCが過半数を占めたことから、今回の受賞につながった。
「環境・ユニバーサルデザイン」も高評価
「ディッキーズ エアーマッスル® ベスト」の商品特徴は、背中風気路、保冷剤ポケット、バッテリーも入る両脇マルチポケット、すそずり上がり防止ループだ。さらに、2019年発売のシリーズには、生地に、より軽い素材を採用している。こうした、きめ細かな商品設計が、ユーザーから高い支持を得て、「新規機能性」では高評価を得て
いる。
同様に高評価だったのは、「売場提案(販促)」と「環境・ユニバーサルデザイン」だ。
コーコス信岡は、同社の「ディッキーズ」ブランドを全面に打ち出した棚提案を行い、アパレル売場のようなイメージで売場づくりを進めたことが、売場から評価されている。また猛暑対策の必須アイテムとして位置づけられること、ユーザーの健康に配慮したウエアであること、プロの作業員だけでなく家庭菜園などの一般ユーザーも購入、こうした評価から「環境・ユニバーサルデザイン」で最高評価となった。
「ディッキーズ」ブランドのファン付き作業服カジュアルなスタイルが反響を呼ぶ
春夏商戦において、伸長カテゴリーのひとつはファン付き作業服。近年、世界的な問題となっている異常気象を背景に、日本国内でも猛暑が続くことも多くなり、需要が年々拡大する。これを受け、ワークウエアメーカー各社は、積極的に品揃えの充実を図っている。
その中コーコス信岡が、「ディッキーズ」ブランドで昨年発売した「エアーマッスル® ベスト」は大きな反響を呼んだ。販売数は計画値を大きく超えて推移、同社では手応えを得た。
あらためてディッキーズのコンセプトを紹介すると、ベースとするのは「アメリカンテイスト」。スタイルは颯さっ爽そうとした「ライダース」で、ジャケット、パンツをはじめ、数多くの商品を揃え、トータルなラインアップが多くのファンを獲得している。
今回、受賞した「ディッキーズ エアーマッスル®ベスト」のカラーは、「ブルー」「モクグレー」「デジデニム」の3色がある。一見、ワークウエアには見えず、日常使いにも十分、耐えられるカジュアルな雰囲気が、幅広い層からの注目を集めたようだ。
ホームセンター(HC)の売場では、ディッキーズの特徴や魅力を訴求する高級感ある演出を行った。ユーザーの満足度、ブランドイメージを高めるため、商品だけでなくパッケージや箱のデザインにもこだわった。
好評を受け、今年は新商品を発売、ディッキーズブランドのさらなる拡充を図る。好評なデザインはそのままに、体感温度をさらに低くする生地を使用したアイテムを投入する計画だ。今後も、ディッキーズブランドのファン付き作業服に目が離せない。
メーカー(担当者)のコメント
「今年はまだファン付き作業服ニーズは拡大する」
「ディッキーズ」のファン付き作業服は、2年前に販売をスタートした。
発売後は、購買動向はもちろん、ユーザーや、HC企業さま各社の反応や意見に真しん摯しに耳を傾け、昨年の商品開発に反映させた。
具体的には、2年前は作業服の生地を使っていたが、昨年のシリーズには軽い素材に変更、デザインも多くの人々の目を引くような、おしゃれなデザインとなるよう意識した。それらが奏功、お客さまの支持を獲得することができたと考えている。
ベストに力を入れたのも勝因のひとつだと分析している。昨年は冷夏で、それほどファン付き作業服の需要は高くなかった。それでも涼しく作業したいというニーズは根強く、カジュアルでデザイン性のよい当社の商品に注目が集まったのではないか。
かつて作業服に求められたのは、動きやすく、耐久性があるといった機能面がほとんどだった。しかし近年、カラフルな色づかい、格好のよさといった要素へのニーズは強まっている。それはワークウエアでも例外ではなくなっている。
今年は、さらにファン付き作業服のニーズが拡大するだろうと当社ではみている。東京オリンピックが開催されることもあり、プロ需要のほか、一般の方々の引き合いが強まるのではとみている。今後も、一般の方々の需要も視野に、魅力的なディッキーズブランドを拡充していく考えだ。