【ハイポネックスジャパン】2020年春に向け、機能性に優れた商品を発売 新たな顧客層の獲得にも期待

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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肥料、農薬に次ぐ新分野の資材欧州で着実に市場を拡大

ストレスブロック
注目のバイオスティミュラント資材「ストレスブロック」

来春新発売するもう1つの商品がバイオスティミュラント資材の「ストレスブロック」である。

まだあまり耳なじみのない言葉だが、バイオスティミュラント(Biostimulant)とは直訳すると「生物刺激剤」。高温、低温、乾燥、多湿、日照不足といった環境からのストレスを軽減し、植物が本来持っている抵抗力や免疫力を引き出す新分野の資材である。

技術開発部 研究開発センター平尾浩介氏

同社技術開発部研究開発センターの平尾浩介氏は、「栄養を補うのが肥料で、害虫駆除や病気を治すために使うのが農薬です。このバイオスティミュラントは、それらとはまったく異なるアプローチで植物を元気にする、いわば新分野の資材といえます。ヨーロッパでは認められつつあり、市場も着実に伸長しています」と語る。

トマトの栽培
「ストレスブロック」を使用したトマトの栽培実験。未使用(右)は暑さと乾燥で枯れ始めて、実の糖度値は6.0だったのに対し、使用したもの(左)は同7.1と好成績を得た

「ストレスブロック」を野菜や花に使用すると、収穫量、品質などが向上するなど、高い効果を得られる。たとえば、冬期に行ったレタスの栽培試験。肥料や農薬だけを与えた場合と比較し、同商品を使用したレタスは収穫量が62%増えたほか、葉の色も鮮やかになった。また大玉トマトでも、未使用のものの平均糖度は6・0だったのに対し、使用したものは7・1と好成績を得た。

また、これらは植物に対してだけでなく土壌にもよい影響を与える。土壌微生物を活性化するほか、通気性や保水力を高める効果がある。

さらに原料は、てんさい廃糖蜜、小麦糖蜜、大麦糖蜜、とうもろこし糖蜜といった天然由来であるため、有機JAS規格別表1適合資材であることも特筆すべき特長で、今後、日本でも需要拡大が見込めるだろう。

人気タレントをキャラクターに起用効果的な売場を提案

同社では、来春のガーデニングシーズンに向けて、今回紹介したような魅力的な新商品を投じるだけでなく、販売促進策にも力を入れる。HC企業の売場をサポートするような各種施策も積極的に行う計画だ。

有名人を起用した商品陳列ディスプレイ
「ANZEN漫才」を起用したテレビCMと連動したビジュアルの店頭販促ツールを多数用意。積極的に華やかな売場づくりのバックアップを行う

今夏、主力商品の「ハイポネックス原液」のCMキャラクターに起用したのはタレントの「ANZEN漫才」の2人。そのうち、みやぞんは園芸店で数年間、勤務した経験があるほか、相方のあらぽんも趣味でひょうたんを栽培しているという。そういった経歴やプロフィールを受け、同社では看板商品のキャラクターとして適役だと判断した。

園芸に親和性の高い人気タレントを起用することにより、企業の信用度を上げ、老若男女を問わず、幅広い顧客層に商品を手に取ってもらいたいというねらいがある。

同社は来春の商戦に向け、2人が出演するテレビCMを国内の主要地域において展開する予定だ。また今後も、HCでは2人の写真を掲載したトップボードやスイングPOPなどを添えた売場づくりで、ガーデニング売場の活性化を図りたい考えだ。

来年2月に発売する新商品についても、各HC企業に対して効果的な売場づくりや価値訴求ツールを用意する予定だ。「ハイポネックス専用液肥」は、肥料の定番売場での露出度を高めるほか、植物売場での関連販売も提案していく。「ストレスブロック」については、新分野の商品であるため、WEBでの展開を含め、特長や効果を説明する情報発信にも力を入れる。

桑田氏は「競争力のある商品開発に力を入れることで、HC企業さまの売上拡大にも貢献していきたいと思います」と話している。

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