Tポイント×マルエツ 五島の未利用魚を活用した新商品を開発!

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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定番化をめざし、販路は少しずつ拡大

マルエツ65店舗などで販売する「五島のフィッシュハム」
マルエツ65店舗などで販売する「五島のフィッシュハム」

 マルエツでは65店舗で五島のフィッシュハムを展開する。「お酒に合う商品というコンセプトで売り込むため、おつまみコーナーのある店舗で提案する」(マルエツ広報担当者)。そのほか、長崎物産館や浜口水産の店舗・ネット通販でも販売される。今後の販路拡大について、浜口水産の専務取締役である濱口貴幸氏は「未利用魚は扱う魚種が限定されるため、急激に販路を広げる予定はない。息長く定番化することをめざしているため、少しずつ広げていく」と語った。

マルエツ店舗では五島のフィッシュハムをお酒に合う商品として売り込んでいく(写真は発売日のための特設コーナーで、通常時はおつまみコーナーで展開する)
マルエツ店舗では五島のフィッシュハムをお酒に合う商品として売り込んでいく(写真は発売日のための特設コーナーで、通常時はおつまみコーナーで展開する)

 五島の魚プロジェクトの今後について、Tカードみんなのソーシャルプロジェクトのプロジェクトリーダーである瀧田希氏は「まずは商品を定番化してプラットフォームをつくり、このプロジェクトにほかの事業者も参加したり、今回五島で得た知見をほかの離島での課題解決に生かしたりすることも視野に入れたい」と話した。

他社との協業で商品の独自性を高めることが可能に

 五島の魚プロジェクトのように、商品をつくる生産者、商品を流通・販売する小売業者、実際に商品を食べる消費者が一体となることで、より多角的な視点から商品開発を行うことが可能になる。また、Tポイント・ジャパンが所有する大量の購買データを分析することで、商品のニーズやターゲットを深く掘り下げることができる。

 日本の人口が縮小するなか、小売各社は総菜などを中心に他社と差別化しやすい独自商品の開発に力を入れている。今回のプロジェクトに要した期間は約1年半と長く、プロジェクトのメンバーは実際に五島を訪れフィールドワークを行うなど時間も手間もかかっている。しかし、今回のように他社との協業やビッグデータを活用して開発された商品は自社だけで商品開発するよりも独自性が高く、ヒットすれば差別化商品として強力な集客装置になり得るのではないだろうか。

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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