焼酎市場、コロナ禍の反動が影響し微減、飲み方提案で食卓酒の定番へ

石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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焼酎の金額PIおよび金額PI対前年推移

エンドやPOPで視認性を高め、売場に鮮度を持たせる

 焼酎は芋、麦、米、そばなどさまざまなタイプがあり味の好みやアルコール度数など気分に合わせて選べる点が魅力だ。また糖質やプリン体が含まれていないため、健康志向のユーザーにもあらためて注目されている。

 焼酎の市場を活性化するためには若年層を中心とした新規ユーザーの獲得が必要不可欠だ。若年層は新商品や限定商品をきっかけに商品を手に取る傾向にあることから、新商品・限定品をエンド展開して露出を増やしたり、定番棚でもPOP等を付けるなど、来店客の目に留まる工夫が必要となる。

 アサヒビールでは本格焼酎「さつま司」をフルリニューアル。「これからの芋焼酎は、芋で選ぶ。」をコンセプトとし、「ハマコマチ」「黄金千貫」「綾紫」「安納芋」と、多様な芋品種から一つの芋品種だけを使用することで、芋焼酎の新しい選択基準を提案。

 デザイン性の高いボトルに加え「紅茶のような、高貴な香り。」「香りはまるで、ヨーグルト。」など、それぞれの芋が持つ個性を分かりやすく表現し、新規ユーザーの獲得を狙っている。

 一方、混和焼酎はクセのないマイルドな味わいとリーズナブルさが魅力の焼酎だ。すっきりとした味わいでどんな料理にも合わせやすく食中酒としても重宝する。水割りや炭酸割りといった飲み方提案に加えて、季節限定品のエンド展開や総菜とのクロスMDなど店頭露出を増やすことで気付きを与え、売場の活性化を図りたい。

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