ウイスキー市場、コロナ禍の家飲み需要の増加で大容量化とプレミアム化が加速
「ちょっといいものを」プレミアム品の需要が拡大
家飲みをきっかけにウイスキーの需要が高まるなか、どのブランドも大容量商品が好調だ。背景には、コロナ禍で来店頻度を抑えたいという消費者意識のほか、家庭でのウイスキーの飲用が根付いてきたことがあるだろう。
一方で、「ちょっといいものを飲んでみたい」というプレミアム志向も高まっている。ウイスキーの世界は奥深いだけに、知れば知るほど興味も湧いていく。こうしたニーズに応えようと、メーカー各社はさまざまな取り組みを行っている。
たとえば、サントリースピリッツでは、同社が手がけるプレミアムウイスキーの小容量サイズ(ハーフボトル350ml)を取り揃え、「今夜はどれをハーフボトる?」をキャッチコピーに、気軽にいろんなスタイルで楽しめるようにプロモーションを展開している。プレミアムウイスキーを味わってみたいが、いきなりフルボトルを購入するのはハードルが高い。そこでハーフボトルでいろいろ試してみて、気に入ったものをフルボトルで楽しんでもらおうというねらいだ。
また、キリンビールでは普段の家飲みには「ホワイトホース ファインオールド」を、ちょっといいものを飲みたいときには「ホワイトホース」のプレミアム品の「ホワイトホース12年」とシーンで選ぶことを提案し、プロモーションに力を入れている。
6月の父の日に向けてギフト需要が増える今、贈り物にも最適なプレミアムウイスキーはさらに注目されることだろう。売場でしっかりアピールすることで、ウイスキー市場はいっそう盛り上がりを見せそうだ。