米レストラン、21年売上高は11%増予想 コロナ前水準回復できず
[26日 ロイター] – 全米レストラン協会が26日に公表した報告書によると、2021年の米国のレストランの売り上げは前年比11%増の7315億ドルとなる見込みで、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中の大幅な落ち込みは完全に取り戻せない見通し。
20年のレストラン売上高は、19年の8643億ドルから24%近く落ち込み、6590億ドルとなった。
20年3月に新型コロナ感染が米国で拡大し始めた後、政府が外食規制を導入したほか、消費者も外食を敬遠するようになり、大小さまざまなレストランが人員を削減したり事業を閉めたりした。
国内約100万件のレストランとバーのうち、20年12月までに11万件が長期的に休業するか、完全に閉店した。
閉店した多くは地元に根付いた店だった。大半が平均で16年間営業していた。16%の店は30年以上営業していた。
レストラン産業の雇用は20年末時点で、パンデミック前の水準を依然250万人下回っていた。
レストラン産業で明るい材料は宅配だった。あらゆる種類のレストランで多くの店が20年に初めて宅配サービスを導入した。
自社で宅配サービスを展開する手法よりも、ドアダッシュやウーバー・イーツ、グラブハブなどの料理宅配サービスを利用した店が多く、特にファストフードチェーンでは顕著だった。
ただレストランからは、こうした宅配サービスの手数料が高いとの不満の声が上がっている。また、レストラン協会の調査回答者のうち64%が、宅配サービスを利用するのではなくレストランに直接注文したいと答えた。