米スーパーマーケット最大手のクローガーは12月11日、米ドラッグストア大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンスと共同仕入れを始めると発表した。両社で合弁会社、リテール・プロキュアメント・アライアンスを設立する。
加工食品や日用品など両社が共通して扱う商品カテゴリーについて、共同仕入れによって調達コストの削減を図る。それぞれのプライベートブランド(PB)商品についても、共同で調達することを視野に入れる。
クローガーの2019年1月期の売上高は1210億ドル、スーパーマーケットやハイパーマーケットを2761店舗(ほか宝飾店253店舗)展開している。一方、ウォルグリーンの19年8月期の売上高は1368億ドル、店舗数は9277店舗だった。
両社は2018年10月、ウォルグリーン店内で「クローガー・エクスプレス」と名付けたインショップを展開する共同実験を始めると発表。北部ケンタッキーのウォルグリーン13店舗にクローガー・エクスプレスを設置し、クローガーの自然・有機PB商品「シンプルトゥルース」やミールキット「ホームシェフ・エクスプレス」、ナショナルブランドの日配品や野菜、精肉、冷凍食品などを販売している。19年8月にはテネシー州のウォルグリーン35店舗にもクローガー・エクスプレスの設置を順次拡大した。
クローガー・エクスプレスを設置した店舗のほとんどでは、クローガーのEC(インターネット通販)サイトで注文した商品を受け取ることができる。一方、テネシー州にあるクローガーの17店舗では、ウォルグリーンの化粧品や日用品などのPBを取り扱っている。
今回の共同仕入会社設立によって、両社の提携関係は大きく深化する。リテール・プロキュアメント・アライアンスには、他の小売業の参画も受け入れる方針だ。