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企業向けサービス価格、1月は0.5%低下 4カ月連続マイナス

閑散とした都内
2月22日、日銀が発表した1月の企業向けサービス価格指数は、前年比で0.5%低下した。4カ月連続のマイナス。都内で1月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 22日 ロイター] – 日銀が22日発表した1月の企業向けサービス価格指数は、前年比で0.5%低下した。4カ月連続のマイナス。日銀の担当者は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、2月以降も価格下落圧力が強まるかどうか「不確実性が高い」と説明している。

1月は、12月の0.3%低下(確報値)から下落幅が拡大した。このうち最もマイナス方向に寄与したのは「諸サービス」。宿泊サービスは11都府県を対象にした緊急事態宣言による措置で宿泊需要が減少したことが影響した。このほか労働者派遣サービス、廃棄物処理、土木建築サービスもマイナスに効いた。

「広告」もマイナス寄与。テレビ広告(スポット)はコロナ感染再拡大の影響で企業の出稿需要が減少した。しかし、調査先からは「商業施設等の出稿は減少したものの、全体では昨年4、5月ほどの大幅な出稿減にはなっていない」という声も聞かれたという。インターネット広告は、キャッシュレス決済関連や動画配信サービスなどの広告需要が堅調だったものの、前月の予算消化の動きが剥落した。

公表している146品目のうち、前年比上昇したのは55品目、下落したのも55品目だった。

指数は昨年5月をボトムにして緩やかに上昇してきたが、1月は下落に転じた。新型コロナの感染再拡大の影響が宿泊サービス業の重しになっているほか、不動産賃貸での賃料低下などにつながっているという。