サムスン電子、家電好調で倉庫拡充へ コロナで在宅時間増え
[ソウル 2日 ロイター] – 韓国サムスン電子は、新型コロナウイルス感染予防のために消費者が自宅にいる時間が長くなり、空気清浄機や冷蔵庫などの家電製品の売り上げが伸びていると明らかにした。人気製品の出荷を増やすため、一部の国で倉庫設備の拡充を検討しているという。
サムスン電子のデジタル家電部門幹部は、ロイターの取材に応じ「一部の国を除き、販売は全般的に好調だ」と述べ、米国、メキシコ、ポーランド、インドなどの工場がフル稼働してるほか、米国、韓国、欧州で倉庫設備拡充を検討していると説明した。
新型コロナの影響で消費者は、旅行などの代わりに、家電製品などへの出費を増やしており、クリーニング家電の人気が特に高いという。
かつて家政婦が主に家事を行うことが多かったブラジルなど新興国では、食器洗い機や掃除用ロボットの需要が増えているという。また、空気清浄機の海外売上高は1─7月に前年比5倍以上増えた。
衣類をハンガーにかけてクリーニングし、バクテリアなども除去できるクローゼット型の「AirDresser」は、英国の家具メーカー、ルクス・グループが今年1000台注文するなど、販売が急増。在宅時間が増えたことから家庭で料理する機会が増え、大型冷蔵庫の売れ行きも好調だという。
サムスンは家電部門業績を発表していないが、UBS推計では、4─6月の家電事業の営業利益は3370億ウォン(2億8448万ドル)。 KTBセキュリティーズ推計の前年同期の営業利益から約30%増えた。