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企業向けサービス価格、7月税除き0.6%下落に縮小 経済再開で

[東京 26日 ロイター] – 日銀が26日に発表した7月の企業向けサービス価格指数(消費増税除くベース)は前年比0.6%の低下となった。経済活動の再開を受けて、マイナス幅は縮小(6月確報は同0.9%低下)した。ただ、日銀は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による価格の下落圧力が今後も和らいでいくかは不透明感が強いとみている。

消費増税を除く7月総平均の主な内訳をみると、多くで前月より価格の下落幅が縮小した。

広告は前年比7.6%低下(6月は11.8%低下)。企業の出稿需要は引き続き弱いが、経済活動の再開を受けて5─6月に比べて下げ率は縮小した。

不動産は1.0%低下、うち店舗賃貸などを含む「その他の不動産」は5.1%低下(同6.7%低下)となった。売上歩合制の店舗やホテルを中心に6月対比で客足が戻ってきたためマイナス幅が縮小した。

情報通信は0.2%低下で、ポータルサイト・サーバ運営費などの「インターネット付随サービス」が3.4%低下(同4.1%低下)となった。新型コロナの影響で飲食店を紹介するウェブサイトなどの掲載単価が大きく下落していたが、5─6月に比べて需要が戻っているという。

一方、諸サービスは0.1%の低下で、依然として宿泊サービスが36.7%低下とマイナス幅が大きい。日銀の担当者によると「インバウンドや国内旅行需要が引き続き低調で、前年比の大幅なマイナスが縮小する兆しがうかがわれない」という。

日銀は「企業向けサービス価格は5月をボトムに押し下げ圧力が和らいできている」とみているが、「経済活動の抑制を通じて(新型コロナの影響が)サービス価格全体の重しになっているという構図は、大きく変わっていない」と指摘した。

消費増税を含めた指数は同1.2%上昇。前月比は同0.4%上昇だった。