緊急調査!新型コロナウイルスで、消費者行動パターンの国境を越えた共通点とは!?

2020/03/19 05:30
    ニールセン・カンパニー (Japan)
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    先手を打って「パニック買い」に対応

    先手を打って「パニック買い」に対応

     感染拡大が明らかになるにつれ、政府が打ち出す措置はフェーズ的に積極的なものになっていく。6つのフェーズをすべて経験した国の購買パターンを把握することで、打撃を受けている地域のサプライチェーンマネジメントに役立てることができるはずだ。一部の国では、政府の施策により購買パターンが各フェーズに達する期間が短くなっているように見える。現状、中国では大部分の地域がフェーズ6に達しており、通常の生活に戻り始めた唯一の国であると言える。長期間の隔離の後、多くの労働者がオフィスや工場に戻ったが、湖北省など最も打撃を受けた地域は例外となっている。

     ニールセン グローバルインテリジェンス リーダーのスコット・マッケンジーは「小売企業は、需要の高いアイテムの供給を維持するためにも各フェーズにおける消費者の支出パターンを理解しておくことが大切です。新たな市場のいくつかが『制限された生活』のフェーズに入っています。パターンは消費者が報道に反応することで出現しており、各企業はこれらのシナリオから学び、新型コロナウイルスが人々の生活をひっくり返してもなお成長を維持できるよう対応していく必要があります。これらのパターンは、異なる国・異なる時期において感染が拡大する状況下で、購買行動の変化に対する理解を促すとともに、各フェーズにおける企業活動の指針となるはずです」と述べている。

     ニールセンでは、フェーズ5および6における消費者の行動を今後さらに可視化する予定。症例が増加の一途を辿るイタリアでは全国的な外出禁止措置が敷かれており、消費者は「自主隔離準備」と「制限された生活」のフェーズにある。マッケンジーは「中国同様、消費者が長期間孤立し実店舗にアクセスできなくなることで、オンラインショッピングとサプライチェーンに負荷が掛かり、イタリア国内外に大きな影響を与えることが予想されます。感染の拡大により、各国の消費者の購買行動には多大な変化が生じていますが、ニールセンでは、この先何が起こるのか、どの程度続くのか、そして、事態が収束した後に残る傾向は何なのかといった点に焦点を絞り、市場動向をモニターし続けます」としている。

     ニールセンは今後も、新型コロナウイルスが購買行動に与える影響について継続的に情報を提供していく。


    ニールセン・カンパニー合同会社では、消費者調査、ショッパー調査、販売予測、マーケティングROI分析、コンシューマーニューロサイエンス分析、海外市場情報提供などを行っています。
    お問い合わせ:JPNwebmaster@nielsen.com

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