企業向けサービス価格、12月は前年比2.1%上昇 前月から変わらず
[東京 28日 ロイター] – 日銀が28日公表した12月の企業向けサービス価格指数は前年比2.1%上昇、前月と同水準だった。11月確報は前年比2.1%上昇、前月比0.2%上昇だった。消費税を除くベースの12月指数は前年比0.4%上昇と、こちらも前月から横ばいとなった。
消費税を除くベースの12月総平均の主な内訳は、運輸・郵便が前年比プラス0.8%、金融・保険が同プラス0.5%、諸サービスが同プラス0.8%。燃料価格の高騰で外航貨物輸送のコストが増加したほか、ひっ迫した労働需給を背景に職業紹介サービスや警備(除機械警備)の人件費増加が押し上げに寄与した。
広告は前年比マイナス2.9%だった。中でも、インターネット広告(マイナス5.8%)や雑誌広告(マイナス7.6%)の減少幅が大きかった。広告の企業向けサービス価格指数はこれまで上昇傾向にあったが、2019年の秋に企業の経費削減の影響で広告出稿が減少。12月23日が祝日ではなくなったことも、広告の減少に影響した。
2019年の総平均は前年比1.1%上昇で、6年連続のプラスだった。日銀は「労働需給がタイトな状況が続いており、人件費の高騰などが押し上げにつながった。企業向けサービス価格指数は緩やかに上昇している」との見方を示した。