米ファイザー、四半期利益は予想上回る 通年見通し上方修正

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米製薬大手ファイザーが29日発表した第3・四半期決算は、利益が市場予想を大きく上回った。チューリヒで昨年10月撮影(2019年 ロイター/ARND WIEGMANN)

[29日 ロイター] – 米製薬大手ファイザーが29日発表した第3・四半期決算は、利益が市場予想を大きく上回った。抗がん剤「イブランス」や心臓病の新薬「ビンダゲル」の販売拡大が寄与した。通年利益見通しも上方修正した。

ファイザーの株価は午前の取引で約3.4%上昇した。

普通株主帰属の純利益は前年同期比約87%拡大し、76億8000万ドル(1株当たり1.36ドル)。英製薬グラクソ・スミスクライン(GSK)との合弁手続き完了に伴う利益81億ドルを計上した。

特別項目を除く1株利益は0.75ドルと、アナリスト予想の0.62ドルを上回った。

総売上高は約5%減の126億8000万ドル。米国で特許が失効した鎮痛薬「リリカ」の売上高が半分以上減少したことが響いた。

一方、イブランスの売上高は12億8000万ドルに増加。関節リウマチ治療薬「ゼルヤンツ」の売上高も約39%増の5億9900万ドルとなった。

ビンダゲルの売上高は1億5600万ドルと、予想中央値である8200万ドルのほぼ2倍。同薬の販売価格は年間22万5000ドルという高価格のため批判されていた。

2019年の調整後1株利益見通しは2.94─3ドルとし、従来見通しの2.76─2.86ドルから引き上げ。市場予想は2.82ドル。

ファイザーは7月、特許切れ医薬品事業を分離して後発医薬品(ジェネリック)大手マイランと統合させ、高採算事業に経営資源を集中させる計画を発表。ブーラ最高経営責任者(CEO)は、事業規模の縮小に向けた取り組みが奏功していると指摘し、マイランとの案件が来年完了した後、ファイザーは「規模を縮小し、科学的基礎に基づく企業」になると述べた。

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