[東京 12日 ロイター] – 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比9円60銭高の2万1653円13銭となり、小幅に続伸した。前日は米国株市場でダウとS&P総合500が終値で最高値を更新。7月限日経平均先物ミニ・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)算出にからんだ特殊な需給要因も重なり、朝方は買いが先行した。その後、3連休を前に利益確定や調整の売りが出てマイナス圏に沈んだが、指数寄与度の高いファーストリテイリングが上昇し、前場はプラス圏で取引を終えた。
ファーストリテは2.44%高。日経平均を一銘柄で約60円押し上げる要因となった。11日発表した2018年9月─19年5月期の連結当期利益(IFRS)は前年同期比7.0%増。「数字自体にサプライズはなかったが、海外ユニクロやジーユーなど今後を引っ張るであろう事業が伸びているところが評価されている」(三木証券の投資情報課長、北澤淳氏)との声が出ていた。
一方、安川電機が11日発表した3─5月期の連結営業利益は前年同期比58.2%減と大きく落ち込んだ。株価は一時5%超下落するなど軟調に推移。同社は今後の製造業の決算を占う「試金石」とみられており、設備投資関連や中国関連などへの懸念が広がった。
TOPIXは0.16%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9457億円だった。業種別では小売、水産・農林、保険などが値上がり率上位にランクイン。半面、鉱業、パルプ・紙、その他製品などが売られた。
東証1部の騰落数は、値上がり868銘柄に対し、値下がりが1178銘柄、変わらずが96銘柄だった。