インバウンドマーケティングの正攻法は「聞いてみる」ことである理由と数々の成功例

坂口 孝則(未来調達研究所)
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声をかけない日本の飲食店

 「もっと声をかければいいのに」。

 私が常に自社の売上増を考えているせいか、飲食店や小売店に行くたびに歯がゆい思いをする。たとえばレストランに電話して「○月○日の19時は空いていますか?」と聞く。すると「満席ですね」と返される。しばしの沈黙。なぜそこで、何か代案を提案してくれないのだろうか。

 1件の問い合わせを招くまでには莫大なコストがかかっている。オーナーなら理解しているだろうが、現場のスタッフまで浸透していない。「満席ですね」の一言でシャットアウトすることで、未来に上がるはずだった売上をみすみす取り逃していることをもっと認識すべきだ。

 それにも増して残念に思うのが、外国人客への対応だ。私は店の対応力を見るために、飲食店では外国人客の近くに座るようにしているのだが、彼らのグラスが空になっていても次を促そうとする店員は少ない。英語が話せなかったり、あるいはチップ文化のない日本において自分の時給に影響がないということもあるのだろうが、あまりにもったいない。異国の地のレストランで親身になっていろいろと勧められたら、私なら何でも注文してしまうというのに。

外国人客にとって“価値だらけ”の日本

 ここからが本題なのだが、

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