実践の難しい腸活ブームに残されたマーケティングの可能性
実践は難しい腸活ブーム
「年収2000万円の話し方」という雑誌企画の取材を受けたことがある。試しに取材に来てくれた方々に「この年収を超えている人はいますか?」と聞いてみた。誰も手を挙げなかった。この手の企画を繰り返し行っているのに、情報を発信している側が実現できていないのである。
こんな経験もある。以前、「タイムマネジメント」なるものをテーマにしたセミナーを受講したとき。なんと終了予定時間を30分ほど超えて終わったのだ。「ご自身のタイムマネジメントを徹底するべきじゃないか」と受講生は思っていただろう。
いずれもまさに「医者の不養生」という言葉で表現できる。医者ほど自分の健康に気をつけない。わかっているのに実行できない──。「だって、人間だもの」と言うべきか。
話は変わるようだが、私の周囲には「腸活」に勤しむ人が増えている。「給料は上がらないのに物価ばかりが上がり節約するしかないけど、腸活にはお金を惜しまない」というのである。
たしかに、腸活はすべての土台になる。便秘が続けば体調不良につながるし、ガンのリスクも気になる。便秘を改善して老廃物を排出すればすっきりするし、さらには美肌への効果も期待できるとされる。
また、腸活は花粉症にも有効だという。今年も飛散量が多く、症状がひどい人は外出を控えるほどだというが、腸活を通じて免疫力を高めて腸内環境を改善すると、アレルギー症状を抑えられるのだそうだ。反対に腸の不調から肌荒れが生じると、そこから抗原が侵入し症状が重くなる可能性がある。
では、どのように腸活を進めればいいのか。ある医療関係者はこう説明する。
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