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アレンザHD、24年度の経営方針発表、ペット事業を統合し物流改革にも注力

アレンザホールディングス(福島県/和賀登盛作社長)は3月8日、取引先説明会を開催し、24年度の経営方針を発表した。ペットセグメントの事業統合、専門店出店強化、物流改革などの重点施策が挙げられた。

ペット事業をアミーゴに集約

 アレンザHDは2030年度までの中期目標「チャレンジ3000」を掲げ、売上高3000億円をめざしている。それを達成するために25年2月期は、売上高2〜3%の増収、経常利益20%以上の増益を目標とする。

アレンザHDは、HCでは「HCバロー」「ダイユーエイト」「HCタイム」の屋号で、その他ペット専門店の「アミーゴ」などを店舗展開する

 具体的な重点施策はペットセグメントの事業統合、専門店出店強化、物流改革の3つである。

 ペット事業は、全国中核都市で250坪・400坪タイプを展開する「アミーゴ」、首都圏を中心に200坪を標準フォーマットとする「ペットフォレスト」、首都圏で100坪タイプの「ジョーカー」という3つの事業がある。アミーゴ、ジョーカーはそれぞれ別の事業会社、ペットフォレストはホームセンターバロー(岐阜県:以下、HCバロー)の一事業として運営しているが、9月からすべてアミーゴ(東京都)に集約。売上規模だけでなく、品質、接客で日本一をめざす。

 専門店事業はプロショップ「エイトプロ」「PRO site(プロサイト)」を年間3〜6店舗出店する。300坪と600坪の2つのフォーマットを商圏に合わせて展開していく。

「待ったなし」の物流改革

 3つ目の重点施策である物流改革は「2024年問題」への対応を主眼に、輸送力不足と物流コストの上昇の2つの課題に対処する。商品本部内に物流課を新設し、メーカー卸との協業体制を強化する。

 物流業務の効率化に向けては、バローHD(岐阜県)のノウハウを生かす。具体的には、納品リードタイムの確保、発送量の適正化・平準化、出荷情報のデジタル化、検品の効率化、マテハン機器の活用、物流コストの可視化などの取り組みが挙げられる。

 「小さい積み重ねによってかなりの効果が得られる。待ったなしで進めていく」と和賀登社長は強調した。

 事業会社別では、ダイユーエイト(福島県)はHCならではのカテゴリーとして、工具・金物・DIY・農業資材・園芸を強化。交叉比率の改善をねらい新棚割りも導入。リフォーム売場も強化していく。

 タイム(岡山県)は今年3月から経営改革を掲げ、「営業統括部」を廃止し、「事業統括部」と「商品統括部」を新たに設置。HCバロー常務取締役の安江孝幸氏を商品統括部長に迎え、商品改革を進める。

 HCバローは23年11月に子会社化したホームセンターアントを3月に吸収合併。4店舗を「ホームセンターバロー」の屋号に変更、1店舗を業態変更した。SNS販促などデジタルマーケティングにも注力する。

 「ダイユーエイト、タイム、HCバローのそれぞれのリージョナルチェーンの強みを生かしてさらなるドミナント化を進めていく」と和賀登社長は話した。