子供服のナルミヤ・インターナショナルが「写真館」出店を拡大するワケ
子どもや孫ではなく、自分のために購入
―そのほかに事業構想があれば、ぜひ教えてください。
石井 実は、子供服を子ども用としてだけでなく、“大人用としても販売できないか”と考えています。というのも、子供服は、大人がお子さんやお孫さんに買ってあげるのが普通なんですが、中には、“自分用”に買うケースもあるんですね。
例えば、子どもの時に気に入って、本当は欲しかった子供服ブランドなのに、「当時は親に買ってもらえなかった。今なら、自分で“大人買い”できる」というお客さまもいらっしゃるんです。もちろん自分が着用するのではなく、お気に入りの服として鑑賞するのでしょうね。
―そんなニーズもあるとは、驚きますね。
石井 それだけではないんですよ。もっと発想を膨らませれば、子供服ブランドを、大人向けにも展開できるんです。例えば、「ロリータファッション」って、ありますよね。東京のラフォーレ原宿さんには、ロリータの専門フロアもあるのですが、ティーンなど若い固定客だけでなく、実は、20〜30代以上の女性にも、根強いファンが多いそうです。
つまり、ターゲットの客層を年齢で区切るのは間違いで、ブランドのテイスト別にくくるべきなんです。もちろんサイズ対応などは必要でしょうが、子供服ブランドの大人服には、可能性があります。当社の子供服ブランドも、ブラッシュアップして「三世代型ブランド」に育成することは十分にできるでしょう。少子化の中でも、創意工夫すれば、子供服事業にはまだチャンスがあるんです。