PPIH、GMS改革好調で過去最高業績! 次はドンキ立て直しで打ち出した3つの方針とは

大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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■PPIHは2021年6月期で全体業績は好調だったものの主力のドン・キホーテは減収減益だった
PPIHの2021年6月期業績は好調だったものの主力のドン・キホーテは減収減益だった

売上高、営業利益、当期純利益とも過去最高

 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都/吉田直樹社長CEO:以下、PPIH)が発表した2021年6月期業績は、新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大の影響を受けながらも、売上高が対前期比1.6%増の 1 兆 7086 億円、営業利益が同7.8%増の 813 億円、当期純利益が同7.9%増の 538 億円。売上高、営業利益、当期純利益ともに過去最高を更新した。

 しかしPPIHの吉田社長は「なかなか苦戦した 1 年」と振り返る。理由は、主力のディスカウントストア(DS)事業を展開するドン・キホーテ(東京都)の落ち込みだ。コロナ禍でのインバウンド売上の消失や、外出自粛生活による駅前店舗の売上減により、同社売上高は同5.4%減の6661億円、営業利益は同35.7 %減の142億円で減収減益となっている。

UDリテールが初の黒字化

UDリテールはユニー不採算店を、ドン・キホーテとのダブルネーム店舗に転換し、GMS改革を進めている(写真は岐阜県可児市の「ドン・キホーテUNY可児店」)
UDリテールはユニー不採算店を、ドン・キホーテとのダブルネーム店舗に転換し、GMS改革を進めている(写真は岐阜県可児市の「ドン・キホーテUNY可児店」)

 一方で、UDリテール(神奈川県)、総合スーパー(GMS)事業、海外事業は好調だった。

 UDリテールは、ユニー(愛知県)不採算店を「ドン・キホーテ」とのダブルネーム店舗に業態転換し運営する事業会社だ。21年6月期は11店を新たに業態転換し、かつ既存店売上高も同2.6%増と伸長。初の黒字化を達成している。その結果、ドン・キホーテの業績をカバーし、PPIHの国内DS事業全体の売上高は同3.5%増となり、営業減益を同2.5%減にとどめた。

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記事執筆者

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。

最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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