レシートは語る第4回ベルク なぜ客数を伸ばし続けられるのか、その理由が明らかに!

ソフトブレーン・フィールド IT戦略部部長 山室直経 
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購入率が高いのは「青果」「畜産」部門

 次に、ベルクが支持を得ている商品カテゴリーを調べた。図表2は、「ベルク」「イオン」「オーケー」「ヤオコー」の購入レシート全体のカテゴリー別レシート出現率(購入率)を表したものだ。

「ベルク」「イオン」「オーケー」「ヤオコー」の購入レシート全体のカテゴリー別レシート出現率(購入率)

 2020年の結果を購入率の高い順にみていこう。

 まず、ベルクはほかの3チェーンと比較して、「農産」が57.4%と最も高く、3チェーンの平均42.3%を15.1ptも上回る。

 「野菜の価格が安定して安い」「種類が豊富」「近隣農家の野菜が手に入る」など、野菜の価格・品質を評価する声が多くあがっており、ベルクが顧客を獲得しているのは青果部門の競争力の高さも大きな理由の1つと言えそうだ。

畜産部門を支える意外な商品

 もう1つ注目したいのはベルクの「畜産」の購入率だ。2020年は33.6%で、イオン、ヤオコーよりも高く、精肉を強みとするオーケーの32.7%ともその差はわずかである。

 この「畜産」をさらに品目別でみると、ベルクとオーケーはいずれも「豚肉」の購入率が高い点で共通している(ベルク37%、オーケー33%)。この結果から2社のように畜産部門で高い支持を得るためには、豚肉の品揃えや提案が重要な要素になっているとも考えられそうだ。

 もう1つベルクの「畜産」の購入率が高い理由に、同カテゴリー内に含まれる「卵」(主にパック入り鶏卵)の存在がある。

 ベルクでは、この「卵」の購入率が30%と豚肉に次いで高い。一般的に食品スーパーの「畜産」カテゴリー占める卵の購入率は2割程度であり、ベルクが突出していることがわかる。

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