全店24時間営業のハローズ、過去最高益を達成 新中計で取り組む新戦略とは
25年度までにPB比率15%をめざす
ハローズは長期ビジョンとして、「瀬戸内商勢圏180店舗3000億円構想」を掲げている。21~25年度の新たな中期経営計画「2125計画」では、長期ビジョンの実現に向け、25年度までに120店舗体制、営業収益2000億円をめざす考えだ。
そのために取り組む施策の1つが、180店舗体制を見据えた物流体制の構築である。その足がかりとして、22年度以降に常温・低温・冷凍の三温度帯に対応した「(仮称)新四国物流センター」の竣工を開始する予定となっている。同施設では約60店舗への商品供給に対応できる見込みだ。
また、自社のサプライチェーン機能のさらなる活用にも取り組む。顧客への食生活提案に注力するほか、価値訴求できる商品を強化し、客数・買い上げ点数の底上げを図る。
そのなかでも自社プライベートブランド(PB)の「ハローズセレクション」では、単品強化と重点商品の育成で売上高構成比を高めたい考えだ。20年度では、品目数は23品目減少したものの、PB比率は同0.7pt増加して11.0%だった。これを21年度に12.0%、中期経営計画の最終年度である25年度までには15.0%をめざす。
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21年度の業績予想では、営業収益が同3.2%増の1568億円、営業利益が同3.6%減の73億円、経常利益が同3.7%減の73億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同10.5%減の49億円を見込む。6店舗の新規出店を予定しており増収を計画しているが、今後も新型コロナウイルスの影響で内食需要は高まるものの、昨年の緊急事態宣言ほどの大幅な需要増はないと判断し、減益と予想している。