米国小売の相関図 ウォルマート、アマゾンはどんな異業種と提携しているのか?
米国では、日本のような小売企業同士のM&A(合併・買収)や資本提携などが少なく、相関関係が見出しづらい側面がある。一方、近年目立つのが小売企業と、流通ビジネスに変革をもたらし得る新興企業との提携だ。
ビジネス変革を求め小売企業と新興企業との提携進む
最初に主要企業の事業動向を整理しておきたい。
まず、世界最大の小売企業であるウォルマート(Walmart)は米国において、「ウォルマート」の屋号で展開するスーパーセンター(約3500店舗)とディスカウントストア業態(約370店舗)のほか、食品スーパー(SM)の「ネイバーフッド・マーケット(Neighborhood Market)」(約800店舗)、会員制ホールセラーの「サムズ・クラブ(Sam’s Club)」(約600店舗)を展開する。
ウォルマートはEC事業にも積極的な投資を続けており、「グロサリー・デリバリー(Grocery Delivery)」の名称で食品EC事業を展開。そこから派生して、サブスクリプション型の「デリバリー・アンリミテッド(Delivery Unlimited)」や、注文から2時間以内に宅配する「エクスプレスデリバリー(Express Delivery)」、顧客宅の冷蔵庫まで商品を運び込む「インホーム・デリバリー(InHome Delivery)」など豊富なサービスを提供している。
また、注文した商品を店舗や専用拠点などで受け渡すBOPIS(Buy Online PickupIn Store)の取り組みにも注力。「グロサリー・ピックアップ(Grocery Pickup)」の名称でサービスを提供している。
一方、ECの巨人アマゾンは、即時配送サービス「プライム・ナウ(Prime Now)」や、生鮮食品も扱う「アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)」などで食品ECを展開する。BOPISの領域では
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