NRFで女性CEOたちが語った!逆境をチャンスに変えるリーダーシップとマネジメントの極意

平山 幸江 (在米リテールストラテジスト)
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リーダーシップに必要なことは「希望をつくり出すこと」

右:ウォルマート・インターナショナルCEO、ジュディス・マッケンナ氏、左:アメリカンエクスプレス社エンタープライズ戦略的パートナーシップ、プレジデント、グレンダ・マックニール氏 (出所:NRFビッグショー、ヴァーチャルイベント)
右:ウォルマート・インターナショナルCEO、ジュディス・マッケンナ氏、左:アメリカンエクスプレス社エンタープライズ戦略的パートナーシップ、プレジデント、グレンダ・マックニール氏
出所:NRFビッグショー2021、チャプター1ヴァーチャルイベント

 ウォルマート(Walmart)・インターナショナル部門CEOのジュディス・マッケンナ氏は1996年に英国アスダに入社後2018年に現職に就いた。フォーチュン「最もパワフルな女性50人」に5回選ばれた彼女は、現在25か国6,000店舗70万人の従業員のリーダーだ。このため、世界中のコロナ禍への対応を見ることにもなったが、世界共通の現象は①ECへのシフト、②デジタル決済の増加、だったと言う。また急成長したカテゴリーも、健康とウェルネス、家庭で料理、ホームインプルーヴメントと共通した。このような変化は今後も長く継続するだろうと分析している。

 同社では感染拡大時に5つの規律に沿って経営を続けた。その規律とは①まず従業員のケアをすること(さもなくばお客さまに奉仕できない)、②顧客の安全を守る、③コミュニティをケアする、④日々の事業経営に集中しながら、⑤長期的に思考する、だ。例えば英国では従業員の一部は「喜んでお話し相手になります」というバッジをつけ、顧客の安全を確保しながら対応をしたそうだ。

 従業員へのケアとしては①ウェルネスとメンタルヘルスを重視し「大丈夫だよ」というコンセプトを導入、②コミュニケーションを増やし、「タウンホール」と呼ぶ全世界の担当者が集まる会議を開催、またヴァーチャル店舗訪問も数多く実施し、店舗従業員がiPadを持って店内を説明して歩いたりした。

 リーダーシップに必要なものは何かという質問に対し「信憑性、適応性、好奇心と生涯学習、忍耐、幸せでいられる力。一言で言うなら、いかに希望をつくり出せるか」と答えた。

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記事執筆者

平山 幸江 / 在米リテールストラテジスト

慶應義塾大学、ニューヨーク州立ファッション工科大学卒業。西武百貨店勤務後1993年より渡米。伊藤忠プロミネントUSA(Jクルージャパン)、フェリシモニューヨーク、イオンUSAリサーチ&アナリシスディレクターを経て2010年より独立。日系企業の米国小売事業コンサルテーションおよび米国小売業最新トレンドと近未来の小売業をテーマに、ダイヤモンド・リテイルメディア、日経MJ他に執筆、講演会多数。

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