全店24時間営業のハローズはなぜローコストオペレーションを実現できるのか?

ダイヤモンド・チェーンストア編集部
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ディスカウント特集

瀬戸内海の沿岸6県に90店舗(2020年11月時点)を展開するスーパーマーケット(SM)チェーン、ハローズ(岡山県/佐藤利行社長)は、いわゆる「ディスカウント型SM」ではない。従来型のSMでありながら、低価格と高い収益性を実現している。それを可能にしているのは、24時間営業や自社物流といった標準化の仕組みだ。

レギュラーSMとしての低価格を維持

ハローズの標準モデルである近隣型ショッピングセンターの店舗
ハローズの標準モデルである近隣型ショッピングセンターの店舗

 新型コロナウイルスの影響で、SM各社の売上高は総じて好調だ。兵庫県、岡山県、広島県、香川県、徳島県、愛媛県の瀬戸内海沿いに90店舗を展開するハローズもその例外ではない。20年度上半期(3月~8月)において、ハローズの売上高は766億5100万円で対前年同期比15.5%増と大幅に伸長している。徳島県と香川県に1店舗ずつ新規出店したことも売上高増加に貢献した。営業利益も38億7400万円で同55.9%増と大きく伸びている。

ハローズ取締役副社長 営業担当兼経営企画室管掌 佐藤太志氏
ハローズ取締役副社長 営業担当兼経営企画室管掌 佐藤太志氏

 コロナ禍の既存店売上高で最も高い伸び率を示したのは5月で、対前年同月比15.3%増だった。緊急事態宣言解除後も好調だったことから、3月から8月までの6カ月間の既存店売上高は同9.8%増を記録した。

 「レギュラーのSMの中で低価格であることを意識している」とハローズ取締役副社長 営業担当兼経営企画室管掌の佐藤太志氏は言う。全国的な傾向だが、ハローズが出店する地域にも、ディスカウントSMや業務用SM、ディスカウント系のドラッグストア(DgS)といった価格訴求型の店舗が乱立している。ハローズは、これらと価格だけで対抗するのではなく、量目や地域の食文化に対応した日々の食材を不足なく購入できる品揃え、鮮度や品質、サービスレベルを維持しながら、競合するSMよりも低価格であることをめざしている。

24時間営業を全店で導入

 低価格の実現を下支えするのが、ハローズが磨き上げてきた3つの仕組みだ。1つめは

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