客単価4000円!?塚田農場のエー・ピーがフードデリバリー専門店「キッチンクラウド」でねらうターゲットと勝算
アフターコロナでも、売上は8割までしか戻らない
もともとAPHDは、食材の生産から流通・販売までを一貫して行う「生販直結」をビジネスモデルの根幹としてきた。中間コストを削減することで、高品質で安全性の高い国産素材を安く提供する一方、通常の流通経路では見えにくい生産者の顔や思いも一緒に消費者へ届けるというものだ。キッチンクラウドでも「生販直結」の考えを取り入れる。その一環として、今後はミールキットの販売や、提携する生産者の食材を宅配するサービスも検討している。
将来的に想定する1家庭当たりの利用頻度は、毎月の食費の中から1~2万円分を利用してもらうイメージで、週2~3回の定期便で蒸し料理や煮込み料理などのおかずや、土鍋で炊いたごはんを届けるサブスクリプションモデルの導入も予定している。また、「アフターコロナの世界でも、居酒屋業態は以前の8割程度までしか客足が戻らない」と米山久社長は予測している。従来の業態を通常営業しながらキッチンクラウドも運営する「二毛作」中食モデルで、外食での売上減少をデリバリーでカバーする方法も検証中だ。
「キッチンクラウドの立ち上げを通じて、フードデリバリーにはさまざまな課題があることもわかり、それを解決していかなければならないという使命感を感じた。キッチンクラウドという新しいプラットフォームを通じて、宅配サービス市場に新しい価値を提案していきたい」と米山社長は語った。
キッチンクラウド
ウェブサイト:https://kitchen-cloud.jp/
店舗:長府店・府中店・五反田店・横浜元町店・川崎店・南浦和店・新浦安店・綱島店
(キッチンクラウド専業店舗は五反田店・府中店・綱島店のみ)
配送範囲:店舗を中心として半径3km圏内目安、詳細は店舗へ要問い合わせ
営業時間:受付11:00~14:00/15:00~20:00、配送12:00~15:00/16:00~21:00、年末年始・臨時休業をのぞいて年中無休