コロナ禍で冷食が伸びているからだけじゃない ローソンが「ビストロシリーズ」投入した周到の背景とは
コンビニに求める商品の特徴は
「手間のかかる」「本格的な味」
しかし食品スーパーに比べてコンビニは冷凍食品の売場スペースは広く確保できないほか、低価格という点でも対抗するのは難しい。
そうしたなかローソンは潜在需要を探るべく消費者調査を実施。その結果、冷凍食品を購入するに当たり、食品スーパーは「価格が安い」「種類が豊富」「供給が安定している」という点が評価されている一方、コンビニでは「時間を選ばずに買える」「手間のかかるメニューが豊富」「手軽で本格的な味わいが楽しめる」という点が支持されている傾向があったという。
なかでもローソンが目を付けたのが、「手間のかかる」「本格的な味」といった、こだわり商品に対するニーズだ。
これをさらに取り込むべく開発したのが、冒頭の「ビストロシリーズ」である。「“ちょっと贅沢な”気分を味わえる冷凍食品」をコンセプトに、ローストビーフ、ラザニア、ビーフストロガノフ、キッシュといった、洋風レストランで提供されているような本格的なメニューを志向した4品目を発売。コロナ禍の外出自粛生活で高まっている「家飲み」や「家庭で外食のような本格メニューを楽しみたい」といった需要に対応できる商品シリーズとして訴求していくという。