キヤノン、御手洗会長が社長を兼務 真栄田氏は健康理由に退任

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5月1日、キヤノンは同日付で御手洗冨士夫会長CEOが社長を兼務することを決議したと発表した。2013年10月、都内のショールームで撮影(2020年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 1日 ロイター] – キヤノンは1日付で御手洗冨士夫会長CEOが社長を兼務することを決議したと発表した。真栄田雅也社長が健康上の理由で取締役辞任を申し出たことに伴う人事で、同氏は技術最高顧問に就任する。

御手洗氏が会長と社長を兼務する背景には、すべての業務執行の責任を負う社長COO(最高執行責任者)の後任を容易には決められないとの認識がキヤノンにはある。

真栄田氏の健康上の理由が想定外だった上、新型コロナウイルス禍への対応に追われ「しっかり時間をかけて後任を選ぶのが難しく、ベテランの力を用いるのが有効と判断した」(キヤノン)としている。コロナが終息すれば人選を進める構えで、暫定的な体制とみられる。

御手洗会長(84)は1995年から11年間社長を務め、経団連会長に就任した2006年に社長職を内田恒二氏に譲った。

欧州経済の先行き不透明感が強まっていた12年からは会長に加え社長も兼務。内田氏から強い意志で退任の申し出があったと当時、田中稔三副社長は説明。欧州危機や円高進行など先行き不透明な環境下で「世代交代を急ぐより仕事に精通したベテランの力を結集するのが安全だ」としていた。

16年には真栄田氏が社長となり、御手洗氏は会長に就いていた。

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