インストア総菜の一大転機?できたてを冷凍するダイエー冷凍dai革命の潜在力

宮川 耕平(日本食糧新聞社)
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できたて+ストック=需要創造

ベーカリーの人気商品は冷凍化により新たな購入動機を創出

 冷凍dai革命の総菜商品は、かつ丼に天重、唐揚げ、天ぷらなど、通常の温度帯で販売している商品と同じものです。購入者は、買ってすぐ食べたいかストックしたいかの違いで買い分けることになります。または、通常の温度帯で欠品している際も選択肢になるでしょう。

 向ヶ丘店のオープン取材の際に西峠泰男社長にお聞きしたところ、冷凍dai革命の1番の売れ筋はベーカリーの「チュロ棒ドーナツ」だそうです。このベーカリーの人気商品は、従来の温度帯では2本入り本体価格130円です。冷凍商品は5本入330円でした。「購入目的が異なるから、冷凍分がプラスオンする」(西峠社長)そうです。欠品防止・機会ロス対策にとどまるものではなく、総菜商品がリーチできなかったストック需要に対応するのです。

 かつ丼や唐揚げなどの総菜商品は、昼と夕方のピークに向けて作り込みますが、24時間でみると製造しない時間、つまりバックヤード設備が稼働していない時間がそれなりにあります。これもできたてを売りにする上での必然ですが、そのできたてを冷凍化するなら、従来は空いていた時間に冷凍商品を製造することができます。設備の稼働率を高められること、これも「dai革命」たるゆえんでしょう。

 鴨居店と向ヶ丘店の関係のように、母店からサテライト店へ供給することも、設備の稼働率を高めます。しかし冷凍以外の温度帯だと、やはりピーク時に合わせねばならない時間の壁が発生してしまいます。冷凍化することで、サテライト供給の可能性も広がりそうです。

 ただ、インストア総菜を冷凍化することで開ける展望も、商品が売れてこそです。西峠社長は、「冷凍総菜のおいしさは技術的に問題ないとしても、見た目の印象はできたてには劣る。商品の良さを伝え、売場を割いた分の販売額を作っていく必要がある」と話されていました。

 冷凍dai革命の遂行は、商品の育成や進化がdai前提というわけです。

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