購入電力量を半減!セブン-イレブンのサステナ最先端店舗の実力とは?
セブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長)は2019年に策定したグループの環境宣言「GREEN CHALLENG 2050」で掲げた「CO2排出量削減」の目標達成に向け、環境負荷の低減を図る店舗の実証実験を行っている。そうしたなか中核企業であるセブン-イレブン・ジャパン(東京都/永松文彦社長:以下、セブン-イレブン)が今年2月、先端技術を搭載した最新の実験をスタートした。
セブン-イレブンは17年12月、本社入居ビル内店舗「セブン-イレブン千代田二番町店」(東京都千代田区)を皮切りに、複数店舗で環境負荷低減を図るための実証実験を重ねてきた。そして今年2月、埼玉県三郷市の「三郷彦成2丁目店」で新たな実験を開始。日立製作所(東京都)、サンデン・リテールシステム(東京都)、リコー(東京都)と連携して各社の先端技術を搭載し「省エネ」「創エネ」「畜エネ」の進化をめざしている。
同店では、店舗運営におけるCO2排出量を従来の約70%、購入電力量は晴天日で同約60%、平均でも約50%削減できる想定だという(13年度対比)。
具体的にどのような実証実験を行っているのか。「省エネ」については、日立製作所から「EMS(エネルギーマネジメントシステム)」、サンデン・リテールシステムからは「新型冷凍冷蔵設備」「新除霜制御」の技術提供を受けている。
EMSは、セブン-イレブン店舗のエネルギーデータの管理に活用してきた、環境情報データベースの機能を拡張したものだ。各設備の使用状況から、空調機器や蓄電池の制御等を行い、省エネ効果を可能にする。
「新型冷凍冷蔵設備」は、従来は2重だったチルドケースのエアカーテンを3重構造にして密閉性を強化。店内の空気が冷凍・冷蔵庫内の冷却に影響しないようにする。「新除霜制御」は冷凍ケースの運転状況をセンシングすることにより省エネを図るとともに、従来1日2回定時で行っていた除霜作業を必要なタイミングに減らす。
「創エネ」では、リコーが複合機開発で培ってきた技術を生かし開発した4種類の次世代太陽電池の効果を検証する。たとえば店舗外壁面に設置した「ペロブスカイト太陽電池」は低照度から高照度まで、さまざまな環境でも安定した発電が可能だ。リコーの次世代太陽電池を実際の営業店舗に搭載するのは初めて。24時間365日稼働するコンビニエンスストア(CVS)は、メーカーにとって先端技術を実用化させるうえで非常に適した実験場だという。
実用化には先端技術の低価格化が必要不可欠
「蓄エネ」では
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