ヤフー、ZOZO買収 会見で語られたこと 「EC事業でナンバーワンが視野に」
–今回の資本業務提携が発表され、様々な思惑などがありZOZO株価が急騰したが、こうした反応やネット民の反応等をどう見ているかについて聞きたい。
川邊 ネット上での反応を見ましたが、今回の両社の業務資本提携ならびにTOBは概ね歓迎されていると感じました。性格の全く異なる両社が新しいことをやってくれるんじゃないかという期待、そして、ヤフーがPayPayを使った大きな還元策がZOZOにも来るのではないかという期待で、そうした期待に応えたいと思っています。
–親子上場の問題について尋ねたい。(TOB後も)ヤフーもZOZOも上場を維持する方針だが、(今後事業方針によっては)親会社との利益相反が起こる懸念も考えられ、特にアスクルとヤフーの件を懸念しているZOZOの株主もいると思う。それについてどのように考えているか?
川邊 少数株主と支配株主の利益相反という論点だと思いますが、私の考えでは、「全株主の視点でZOZOの価値を最大化できるか」という点で考え、事業に集中していくことが、諸問題の解決(につながると思う)というか、そもそも(親子上場に関する)問題はないという前提でやっていきたいと考えています。
澤田 今回の資本業務提携を進めるに当たって、真っ先にその話を(ヤフー側に)差し上げ、それを前提に議論を重ねていきました。ですから、現段階では心配していません。
–2020年代前半にECで国内トップという目標を掲げているが、今後トップをめざしていくうえでM&Aなどあり得るのか。
川邊 広告事業と並んで、EC分野において1番になろうと真剣に行動しています。自社開発のサービスも目下準備中で、この秋に自社ショッピングモールの「ペイペイモール」がスタートします。
「PayPay」の認知度もヤフーとほぼ互角になるほどにまで上がってきています。(Yahoo!とは)異なるユーザーを持つペイメントサービスがこの1年で急拡大しているので、これを戦略にメーンにしていきたいと思います。 買収についても今後も良い話があればさせていただきたい。アスクルやZOZOTOWNのような輝きを持ったサービスを展開されしている企業で、当社に魅力を感じていただけるようであれば、積極的に話をしていきたい。大歓迎です。