マクドナルド完全復活を読み解くカギは、世界的な食品トレンド『クリーンラベル』だ!
世界的な食品トレンド『クリーンラベル』の波にうまく乗った!
食品業界に特化したトレンドリサーチの世界的リーディングカンパニーINNOVA MARKET INSIGHTSの日本カントリーマネージャー田中良介氏は「(マクドナルドは)世界的な食品トレンド『クリーンラベル』の波にうまく乗ったのかもしれない」と語っている。
クリーンラベルというのは、「クリーン(Clean)」(=身体に良い原材料を使用していること)と、「クリアー(Clear)」(=原料生産工程、加工プロセス、サプライチェーンなどの消費者に対する透明性)の概念により構成され、商品全体(パッケージやラベルにとどまらず、Webや店頭、チラシなども含む)を通して、消費者に対し、クリーン、クリアーを訴求することが、今後の差別化につながるという考え方だ。
日本のマクドナルドでは、Q&Aサイト「見える、マクドナルド品質」(http://www.mcdonalds.co.jp/safety/index.html)を構築。主要原材料であるフィッシュ、エッグ、チキンマックナゲット、ポテト、レタス、チーズ、バンズ、ビーフについてのトレーサビリティから、アレルギー・栄養・原産国情報、食材に関する取り組みなどをわかりやすく掲載、内容の更新や追加もていねいに行っている。
マクドナルドは手ごろな価格で利便性を提供するファーストフードだ。そのポジショニングから考えれば、「クリーン」を訴求できなくとも、「クリアー」を実現できていれば、十分な差別化要因になる。日ごろからの環境や教育に関する地道な取り組みも、プラスに働いていくはずだ。
「マクドナルドは、誠実に、ちゃんとやってるじゃん」
だとすれば、マクドナルドの快進撃はまだまだ続いていくのだろう。