レシートは語る第9回 バロー、デスティネーション・ストア化の成果が如実に
商品単価は
40円以上も高い結果に
続いて21年8月~22年7月までの3チェーンのレシートデータを分析し、その利用動向の推移を比較した(図表3)。
その結果、「バロー」のレシート1枚当たりの平均購入個数は6.8個と最も少ないが、レシート単価、商品単価が他2チェーンと比較して40円以上も高い。
バローは、生鮮品の品質を高めることで、客単価を伸ばし、結果、全体売上高を伸ばす戦略を打ち出しており、その成果が出ていると言えるだろう。
他チェーンよりも
商品を値上げも・・・
一方、バローの「商品単価」をみると、食品の値上げの影響を受け、21年8月と22年7月を比較して価格が約20円上昇していた。同様に他チェーンの商品単価の推移を分析したところ「マックスバリュ(-17円)」、「カネスエ(+1円)」とバローに比べて増加はしていなかった。
競合との価格差から、メーン利用店舗から切り替えられてしまう懸念もあるが、「バローのレシートの投稿頻度」を参考にすると、一時期頻度が少し下がったものの、また回復、維持をしていることがわかる。価格に頼らずとも、品質を重視する顧客からの支持を着実に得ていることが結果に表れている。
レシートは語る の新着記事
-
2024/06/03
レシートは語る第14回 快進撃続くロピア オーケー、トライアルを押さえた強さの要因 -
2024/04/17
レシートは語る第13回 既存店好調のサミット ライフ、ヤオコーとの比較で見えた意外な評価 -
2023/10/05
レシートは語る第12回 スーパー隣接型が増加中の「無印良品」 併設出店で期待できる効果とは -
2023/08/21
レシートは語る第11回 直近の月次も好調続く! ヤオコーを躍進させる「二極化への対応」 -
2023/07/06
レシートは語る第10回 マミーマートの「生鮮市場TOP」 安さだけではない支持される理由 -
2022/10/19
レシートは語る第9回 バロー、デスティネーション・ストア化の成果が如実に