ファンがイベントの講師役、店舗装飾まで!? フライングタイガー流ファンづくりとは 

小内 三奈
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「部活動」の場をつくり、ファンを確実に増やす

ワークショップ 
オンラインで開催したワークショップの様子

 より多くの人に同社の商品を使った楽しみ方を伝えていきたいとの想いが強くなり、2018年から新たに取り組んだのが「部活動」だ。好きなことや趣味など、特定の活動を楽しみながらファンがつながっていこうというユニークな活動である。

 季節ごとのホームパーティーを楽しむアイデアを交換する「パーティー部」、外遊び商品を使った遊びのアイデアを交換する「あそ部」(翌年からクラフトやビーズなど簡単な手作り作品のアイデアを交換する「クラフト部」へ進化)を立ち上げたところ、登録者数は2000名を超えた。

 各部のリーダー役として新たに「部長」を任命し、ときにはワークショップ講師として、ときにはリーダーとして、各部活を盛り上げる存在として活躍してもらうことになった。

 「パーティー部であれば、ハロウィン、クリスマスなどのパーティーコーディネートを撮影して投稿してもらっている。それ以外にも、フードの新商品の感想やその商品を使ったオリジナルレシピなども紹介してもらっている」(マーケティング部 坂牧美紗氏)というように、部長自らが個人のInstagramアカウントで積極的に情報を発信している。

 アンバサダーや部長に対して特別な特典が与えられることはない。それでも、個人のSNSアカウントを通じて積極的にフライングタイガーの情報を発信してくれるという強力な存在なのである。

 同社のInstagramのフォロワーは現在約20万人。「撮影、投稿いただいた写真は、当社の公式アカウントでも発信するほか、宣材として多くのメディアへ発信している。当社のインスタライブで個人アカウントと公式アカウントをつなぎながらパーティーコーディネートの紹介をしたり、父の日や母の日、クリスマスなどのイベントに合わせたワークショップなどを行ったりもしている」(坂牧氏)

 メディアへの露出を支援するなど投稿がより多くの人に届くようバックアップすることで、結果的にアンバサダーや部長のフォロワーが増えるなど知名度アップにつながっている。同社を支持する熱烈なファンの自己実現の一部をサポートすることで、両者にとってWin-Winの関係ができているといえる。

 先日は、表参道ストアにて、同社スタッフとアンバサダーが協力して店舗の装飾を行ったという。「たくさんの商品を使ってお店を飾りつけしていく作業の楽しさは格別。新商品情報をいち早く得ることができ、仲間との輪が広がって新たなつながりが生まれる点も、ファンの方にとっては魅力ではないだろうか」と坂牧氏は言う。

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