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オススメの一冊『お客様を「集める」から「集まる」へ口コミだけで繁盛店を作る究極の集客術』

『お客様を「集める」から「集まる」へ口コミだけで繁盛店を作る究極の集客術』
『お客様を「集める」から「集まる」へ口コミだけで繁盛店を作る究極の集客術』
成田直人=著(日本能率協会マネジメントセンター刊/1600円〈本体価格〉)

 自分の店舗の集客力を高めようとするとき、商品やサービスのレベルを向上させることはもちろんだが、広告やチラシを打つなどの販促戦略も主流な方法の1つだ。しかし当然のことながら、これらの施策にはコストがかかり、必ずしも結果に結びつくとは限らない。そこで、宣伝広告費を抑えながら集客するために活用したいのが「口コミ」だ。本書は、小売業、サービス業、飲食店で数多くのコンサルティングを手掛けてきた成田直人氏による、口コミでの集客術を解説した一冊である。

 消費者が店舗や商品を選ぶ際、口コミを参考にするという人は少なくない。口コミといっても、直接の知人・友人から聞くだけでなく、インターネット上に投稿された口コミを見て、興味のある店舗や商品を比較する人も珍しくないだろう。本書で取り扱うのは、このインターネット上の口コミによる集客術である。

 本書は7章構成で、口コミ集客のメリットや高評価の口コミを集めるための基盤づくり、お客に口コミを投稿してもらうための方法、口コミツールとしての「グーグルビジネスプロフィール」の使い方、口コミが集まる組織の構築など、口コミ活用による集客のノウハウが詳細に記載されている。

 第4章「口コミ投稿の難易度は高い! 『顧客感動』を目指せ!」では、お客に口コミを投稿してもらうための手法について解説している。基本的に、「口コミは従業員からお願いしなければ書いてもらえない」というのが著者の主張だが、依頼して断られることも少なくない。そこで重要なのが、口コミ投稿を依頼して断られたお客へのサービスや接客を徹底的に振り返ることだ。口コミを書いてもらうには、口コミを書きたくなるような「顧客感動」が必要だが、書いてもらえなかったのなら、お客が何かしらの不満を持っている可能性が高い。しかし、お客がそれを直接口に出すことは多くはない。この「サイレントクレーム」を把握し、店舗のサービス力向上に努めることが重要だと著者は主張している。

 とくに中小事業者にとって、宣伝広告費の負担は軽くはない。本書を読めば、高評価の口コミ投稿を増やし、コストを抑えながら繁盛店をつくるヒントが見つかるだろう。

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