スイーツジャーナリストが教える、22年の注目スイーツとスーパーマーケットならではの売場提案とは

スイーツジャーナリスト 平岩理緒
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スイーツのブームは、特定の専門店から火がつき、徐々に一般化・大衆化して、コンビニエンスストア(コンビニ)・スーパーマーケットでも販売されることが多い。しかし、タイムラグによって、スーパーマーケットの店頭に並ぶ頃には「流行遅れ」「今さら」感があることも否めない。その課題を乗り越え、スーパーマーケットならではのスイーツを発信することは可能だろうか?

2021年後半期にオープンしたミルフィーユ専門店では、「ナポレオンパイ」をモチーフにした品が人気(画像:筆者撮影)

コンビニのスイーツが流行を牽引、スーパーは?

 平成のスイーツブームの始まりを告げた「ティラミス」以降、コンビニやスーパーマーケットにも、タピオカ、ナタデココ、パンナコッタのようなチルドスイーツ、さらにベルギーワッフル、エッグタルトなどの焼き菓子が並ぶようになった。さらに、2009年9月にローソン(東京都/竹増貞信社長)が「プレミアムロールケーキ」を発売、記録的なヒット商品となったのが転機となり、各社プライベートブランド(PB)スイーツ開発に力を入れ始める。

 この頃までは、専門店でヒットした品がコンビニやスーパーマーケットで普及するまでに約1~2年かかる印象だった。その流れが変わったと感じたのが「バスクチーズケーキ」だ。ブームの火付け役といわれる専門店が都内にオープンしたのは18年7月。ローソンから「バスチー-バスク風チーズケーキ-」が発売されたのが19年3月。商品化のスピードが格段に早かった。その後、専門店やホテルなどが「バスクチーズケーキ」を続々と発売するようになり、コンビニ発信のスイーツが業界全体のブームを牽引した。

 では、スーパーマーケットのスイーツが「流行遅れ」にならないためには、これまで以上にアンテナを張って、商品化スピードを早めればよいのだろうか? 答えは否だ。無闇にコンビニと張り合うのではなく、スーパーマーケットだからこそ提案できるスイーツを考えた方が、面白いものが生まれるのではないだろうか。

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