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「京の台所」から「世界の台所」に? 京都・錦市場で楽しむ話題カフェのモーニング

2025/01/31 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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今回の行き先は京都市中心部、錦市場の近くにあるカフェ。連日、多くの観光客で賑わっている観光地であるため、さぞ混雑しているだろうと思う人は多いはずだ。しかしご安心を。少し早い時間帯に向かって、快適にモーニングセットをいただくというお話である。

錦市場近くの話題店で朝食をいただく

スムーズに目的地へ到着

 京都市民に長年親しまれてきた錦市場。東西に延びる錦小路通、寺町通から高倉通までの400mに、生鮮食品や加工食品、雑貨、サービスなど多様な専門店がびっしりと軒を連ねている。有名なカラフルなアーケードも、楽しい雰囲気づくりに一役買っている。

 ただ「京の台所」と言われていたのは、今は昔。とくにコロナ禍がひと段落してからは、インバウンド客が大挙して訪れる場所となり、かつての姿は一変。「京の台所」あらため、「世界の台所」とでも言える状況になっている。

日中は、インバウンド客で賑わう錦市場

 さて今回の行き先は、そんな錦市場近くのカフェ。相当、混雑しているのではないかと想像する人は多いだろう。しかし少し早い時間帯に行くことで、快適な時間を過ごしてやろうというという計画だ。

 午前7時50分──。私は今、錦市場の高倉通側の入口前に立っている。これからカフェに向かうところである。

 見上げると、日本画家、伊藤若冲の絵が掲げられている。実は若冲の生家は、この錦市場で青果商を営んでいた。入口の向かって右の角には「伊藤若冲 生家跡」の看板が設置されている。

午前7時50分の錦市場。見上げると伊藤若冲の絵が掲げられている
入口角には「伊藤若冲 生家跡」の看板

 中に入って市場をまっすぐと進む。まだ早いので観光客はほとんどおらず、かなり空いている。開店準備をする店主のほか、近所の人と時々出会うぐらいである。

 しばらく歩いて最初の角を左、つまり北へ折れ、約60m行った右手にカフェが見えてくる。あまりにもスムーズ過ぎて、拍子抜けする。

朝早い時間帯は空いている

 到着しました「小川珈琲 錦堺町店」。オープンは2022年2月の話題店である。今日は、ここでモーニングセットを食べるのが目的なのだ。

 店舗には、店名を示すような看板は掛かっていないのが京都っぽいところ。ちなみに小川珈琲は地元では有名なコーヒーの製造業者である。本社を置くのは京都市右京区だが、調べると創業は中京区とある。

 では早速、店内に入ってみよう。

「小川珈琲 錦堺町店」。店名を示すような看板は掛かっていない

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いざ実食
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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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