京都・八幡、エジソンゆかりの地で楽しむ老舗の名物餅
歴史ある和菓子店へ
記念碑を見たら、次に行くところも決めていた。それは八幡市で有名な和菓子店である。実はこのお店、かつてラジオでCMが流れているのを聞いたことがあり、いつか機会があれば寄ってみたいと考えていた。
ケーブルカーを降りてから歩くこと5〜6分、お目当ての「走井餅老舗」にたどり着く。事前調査によれば「京都・石清水八幡宮 門前名物」とのこと。やはり歴史ある場所を訪れたら、老舗で休憩するのが落ち着くというものだ。
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店内へ入るとお客は私一人だった。「お好きなところにどうぞ」と案内され、庭に面した4人掛けのテーブルに座る。
メニューには、「栗ぜんざい」や「あべかわ餅」のほか、うどん、赤飯などの食事も載っている。私は定番の「走井餅セット」、抹茶付きを頼んだ。
注文品が来る間、あらためてスマホで和菓子店のことを検索してみた。起こりは明和元年(1764)で、250年以上の歴史がある計算だ。滋賀県・大津で創業、明治43年(1910年)に6代目が京都で商いを引き継いだと書かれていた。
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ここまで読み進め、走井餅老舗が京都に来た頃、エジソンは何をしていたのだろうと興味を持った。Wikipediaを見ると、トースターを発明した年であることがわかった。白熱電球に比べると、人類に与えたインパクトは劣るが、偉人のあくなき好奇心、探究心の一端を垣間見た気がした。
そうこうしている間に目の前に甘味が置かれた。餅は細長く、刀の「荒身」を模しているのだという。早速、いただくと餡は甘さ控えめで上品なお味。抹茶をそっとふくむと、とろりとした何とも言えない食感が口いっぱいに広がった。あぁ、美味である。
ゆったりとした贅沢な時間を楽しんだ後、店を後にした。大変満足した。
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駅前に戻ると、さっきは素通りしていたのか、エジソン像があることに気づいた。立ち止まって、しばしその尊顔を拝する。
エジソンと竹──。その関係は、八幡市民の大きな誇りになっているに違いない。
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