豊臣秀吉ゆかりの滋賀・長浜で楽しむ絶品 郷土料理「鯖そうめん」とは

2024/11/29 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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長浜名物「鯖そうめん」を実食

 歩くこと約1分、到着したのは「翼果楼(よかろう)」。長浜名物の郷土料理「鯖そうめん」を提供する人気店だ。古い家屋を利用しており、外観は貫禄たっぷりである。

「翼果楼(よかろう)」に到着

 「鯖そうめん」は古くから長浜で親しまれてきた郷土料理。農繁期、手軽に食べられる定番メニューとして重宝されたほか、長浜曳山祭の客人をもてなすために振る舞われたという。この店を知ったのは、ある方からの情報提供があったからだ。「すごくおいしいんです。ぜひ行ってみてください」と教えてもらい興味を持った。

 早速入店。週末だと行列を覚悟しなければならない。しかし平日、さらに昼時を外したのですぐに入れた。「お好きな席へどうぞ」と案内され、美しい庭に面した席を確保する。

美しい庭に面した席を確保する

 メニューを確認し「鯖街道 焼鯖寿司付」(税込2000円)を注文。さてどんな料理がやってくるのか楽しみだ。

 と思っていたら、あっという間に料理が運ばれてきた。注文して3〜4分しか経過していない。農繁期、手軽に食べられるので重宝されたという意味がよくわかった。

「鯖街道 焼鯖寿司付」を注文すると、3〜4分とあっという間に料理が運ばれてきた

 早速いただく。麺は茹でたてだが粗熱をとってあり、そこへ鯖と煮込んだ汁をかけるというシンプルな構成。箸でそうめんを少量つまんで持ち上げ、そして口へ。甘辛い味付けだが、あっさりとしており美味である。次に焼鯖寿司。私が住む京都でも鯖は好まれているので、とてもおいしく食べた。

甘辛い味付けだが、あっさりとしており美味である

 店内を見渡すと、お友達同士で食事をする女性の2人連れ、ご夫婦、また一人で来店している人など客層は多様である。総じて年齢層は高めだが、それだけに皆さん、静かに料理を楽しんでいる様子だった。

 前述の通り、目の前には美しい庭が広がっている。こんなところで名物料理をいただくとは、なんて贅沢なんだろうか。そんなことを思いながら食事をしていた。

 そして完食、大満足である。店を出てあらためて「北国街道」を歩いたが、郷土料理を堪能した後だからか、少し長浜の街に溶け込んだような気持ちがした。

店を出てあらためて「北国街道」を歩いた
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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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