スーパーセンターとはどのようなものなのか?利用するメリットをあわせて紹介!

読み方:すーぱーせんたー
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オークワ外観
スーパーセンターとは、食品以外の商品を中心とした、ディスカウントストアとスーパーマーケットをワンフロアに一体化した複合店舗のことである。画像はオークワのスーパーセンター業態。

食料・日用品・衣料品など日常生活における必要なものがすべてワンフロアにそろっている、スーパーセンター。1つのレジですべての会計が可能で利便性が高いのが特徴だ。
しかし、あまりこの言葉に馴染みながなく、以下のように感じている人もいるのではないだろうか。

  • スーパーセンターとはどういったものかを知りたい
  • スーパーセンターに行ってみたい

本記事では、スーパーセンターの概要や拡大している理由、利用するメリットを解説する。さらには海外や日本でのおもなスーパーセンターを紹介するので、この機会にぜひスーパーセンターの理解を深めよう。

スーパーセンターってなに?

最初に、スーパーセンターについて以下のポイントから詳しく解説していこう。

  • ディスカウントストアとスーパーマーケットの複合店舗
  • 取扱商品のジャンル

ディスカウントストアとスーパーマーケットの複合店舗

スーパーセンターとは、食品以外の商品を中心とした、ディスカウントストアとスーパーマーケットをワンフロアに一体化した複合店舗のことである。

一般的に1万平方メートル以上の1階建ての巨大店舗がほとんどで、衣食住のすべてを取り扱う幅広い品ぞろえが特徴だ。集中レジ方式を導入していて1つのレジですべての会計が可能なので、利用者は日常生活において必要なものを効率良く手に入れることができる。

また、広々とした売り場面積と駐車場を完備しているため都市部ではなく、地方都市などの郊外で多く展開している。

スーパーセンターは世界最大のスーパーマーケットチェーンである、ウォルマート・ストアーズ社が開発した小売業態で、1988年に第1号店をワシントンにオープン。現在ではアメリカにおいて1500店舗以上展開するなど、急速にその勢力を強めつつある。

今後、日本においてもスーパーセンターが定着していくかどうかが注目されるところだろう。

取扱商品のジャンル

スーパーセンターが取り扱っている商品のジャンルは幅広く、日用品・衣料品・医薬品・食料品・家電・家具・カー用品などの衣食住関連商品がすべてワンフロアにそろっている。

日々の生活で必要なものがスーパーセンターだけですぐに手に入るため、利用者にとって利便性の高い場所だといえるだろう。

スーパーセンターが拡大している理由

スーパーマーケットの店内のイメージ

スーパーセンターが拡大している理由としてはおもに次の2つの理由が考えられている。以下で詳しく解説する。

  • 一階建てのため、店舗建設費の削減につながる
  • 全店で1ヵ所だけレジを設置するので、人件費の削減につながる

一階建てのため、店舗建設費の削減につながる

スーパーセンターは売り場がワンフロアに納められているという特徴から、店舗建設の際のコスト削減が期待できる。

多層階のスーパーと比べた場合、業務用エレベーターやエスカレーターの新設にかかる費用相場は1基あたり数千万単位と非常に高額な費用がかかるため、かなりの経費削減へとつながるだろう。

また、ワンフロアだと階段スペースも不要となってくるのでその分の空間も利用でき、フロア全体をくまなく有効活用できる点も店舗建設費の削減が実現できる理由だといえる。

全店で1ヵ所だけレジを設置するので、人件費の削減につながる

スーパーセンターでは、ワンフロアにレジが1ヵ所だけの集中レジ方式を導入している。レジを1つに統一できるため必要な人材も少なくて済み、人件費の削減に効果的だ。

一方、多層階のあるスーパーだと盗難防止のためフロアごとにレジを設置する必要があり、人材も多く必要となってくる。

一般的に多層階の場合、上層階にいくほど集客力が弱まる傾向にあるが、スーパーセンターの場合はワンフロアにすべての商品を取りそろえている。そのため、売り場全体への誘導も比較的スムーズとなり、売上アップへとつながりやすいのも魅力である。

アメリカで人気のスーパーセンター

ウォルマートで買い物をする親子
1988年にワンフロアに衣食住すべての商品を販売するスーパーセンター業態を生み出した世界最大の売上を誇る小売企業である。

海外で急速に勢力を強めつつあるスーパーセンターだが、アメリカで特に人気の以下の店舗についてそれぞれの特徴を紹介していこう。

  • ウォルマート
  • ターゲット

ウォルマート

アメリカのアーカンソー州ベントンビルに本社を構える「ウォルマート」。
1988年にワンフロアに衣食住すべての商品を販売するスーパーセンター業態を生み出した、世界最大の売上を誇る小売企業である。

EDLP-Everyday Low Priceをモットーとし、世界27ヵ国に約11,300店舗、アメリカ国内においては約4,800店舗展開。お店の平均面積は約17,000平方メートルもの広さがあるのが特徴だ。

また、ネットスーパーやサブスクリプションのサービスでも着実に売上を伸ばしている。

ターゲット

ターゲットの外観

大きな赤い的がトレードマークの大型スーパーマーケットである「ターゲット」。

2021年のランキングではアメリカで第7位の売上高を誇る小売業者で、国内50州すべてに店舗があり、全部で1,800店舗以上展開している。

リーズナブルな価格設定と食料品・生活雑貨・衣料品・電化製品までワンフロアで何でもそろう豊富な品ぞろえが魅力だ。

庶民派にはうれしいアメリカ版100円均一コーナーやデリバリーサービスなども行なっている。

日本で有名なスーパーセンター

海外だけでなく、日本においてもスーパーセンターは注目されてきており、なかでも有名な以下の3つの店舗をそれぞれ紹介していこう。

  • イオン
  • トライアル
  • ベイシア

イオン

イオンスーパーセンターは、2005年にイオン株式会社より分社化して設立。

現在では東北5県に22店舗展開しており、衣料品・食料品・日用品雑貨・電気製品など幅広い品ぞろえで販売している。

お買い得な日を多く設けたり、オンラインショップの利用が可能だったりとお客様第一のサービスが特徴である。

また、東日本大震災をきっかけとして被災した人向けに移動販売の取り組みもスタートさせた。

トライアル

スーパーセンターをメイン事業として、北海道から九州まで全国に274店舗展開している、トライアル。
なかには24時間営業の店舗もあり、忙しい人でもゆっくりと落ち着いて買い物ができると人気だ。

1974年に創業、1996年にスーパーセンターとして初出店し、衣食住など日常生活において必要なものがすべてお手頃価格かつワンフロアでそろえられるのが魅力である。

また、オリジナルのスマートフォン決済アプリ「SU-PAY(スーペイ)」を導入しており、キャッシュレスで気軽に買い物ができ、ポイントも貯まるのでお得に利用したい人におすすめだ。

ベイシア

ベイシアは、「より良いものをより安く」という理念もと、1996年に設立以後、2019年3月末時点で、国内ではトップクラスの45店舗を展開しているスーパーセンターだ。

ベイシアグループは、カインズ・ワークマン・ハンズなど物販チェーンをメインに31社運営しており、グループでのメリットを活かしつつ連携して商品開発や共同出店に力を入れている。

スーパーセンターを利用するメリットは?

海外はもちろん、日本でも注目されているスーパーセンター。
スーパーセンターを利用するメリットとして考えられる以下の3つのポイントについて解説していこう。

  • 日々の生活に必要なものはほぼすべて得られる
  • 一階建てなのでワンフロアで買い物が完結する
  • 建設費や人件費を削減しているため、商品が安い

日々の生活に必要なものはほぼすべてそろえられる

スーパーセンターは店舗内の面積も広く、食料品・医薬品・日用品・衣料品・家電・家具・カー用品など幅広いジャンルの商品の品ぞろえが豊富なのが魅力。

日常生活に必要なものはすべてスーパーセンターでそろえられ、見つからなかった商品を買うために他の店舗に買い物に行く必要がないことも大きなメリットといえるだろう。

一階建てなのでワンフロアで買い物が完結する

日本では、一般的に多層階の店舗が多く見られるが、スーパーセンターは広々とした売り場面積を持つ一階建てが特徴である。食品フロアから非食品フロアまで一続きになった利便性の高い構造なので、利用客にとって買い物しやすい環境だといえる。

また、店舗内のレジが1ヵ所に集中しているため、フロアすべての商品をまとめて会計することが可能だ。多層階の店舗のようにフロアごとにレジに並ぶ必要がなく、時間も手間もかからないのがメリットだろう。

建設費や人件費を削減しているため、商品が安い

前述しているように、スーパーセンターはワンフロアでの営業のため、多層階の店舗と比べて必要資材が少なく、エレベーターやエスカレーターなどの設置費用を削減できる。

また、レジを1ヵ所に集中させることで人件費のコスト削減にもつながり、利用者への低価格での商品提供が可能となった。

ほかにも、スーパーセンターを全国展開しているトライアルでは、店舗近くの地元で生産されたものを入荷することで輸送コスト削減を実現している。

さらには、独自の商品を企画・生産するプライベートブランドにも力を入れており、より品質の良いものをお手頃価格での販売に成功しているといえるだろう。

まとめ

スーパーセンターは、ディスカウントストアとスーパーマーケットの複合店舗のことで、広々とした売り場面積を誇っている。衣食住のすべての商品をワンフロアに取りそろえ、日常生活で必要なものはほとんど手に入れることができるのが魅力である。

また、集中レジ方式を導入しているため、すべての商品が1つのレジで会計が可能なので利用者にとって利便性が高いのがメリットだ。

スーパーセンターは、世界最大の売上を誇るアメリカの小売企業であるウォルマートが1988年に確立させた小売業態で、日本でも、イオン・トライアル・ベイシアなどの有名スーパーセンターが事業展開。低価格と利便性の高さから大きく注目されており、今後もさらに定着していくと予想されるだろう。

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