アオキスーパー、脱炭素社会の実現に向け核融合発電スタートアップ企業に出資

アオキスーパー(愛知県)は、脱炭素社会の実現を見据え、世界初の核融合発電の実用化に向け 『ヘリカル型核融合炉』を開発するHelical Fusion(東京都)へ出資すると7月11日に発表した。
核融合発電とは、石油や天然ガスなどの化石燃料に依存せず、温室効果ガス(CO2)を排出しない次世代のクリーンエネルギーである。この発電方式は、海水に豊富に含まれる重水素などを燃料としているため、持続可能な社会の実現に貢献するほか、自己発熱がなく超高温下でのみ反応が進行し、冷却により自然に停止する仕組みであるため、原理的に暴走のリスクがなく、安全性を確保しながら効率的にエネルギーを得ることが可能となっている。
Helical Fusionは、国立核融合科学研究所(NIFS)が運用する大型ヘリカル装置(LHD)などの研究成果を基に、独自の「ヘリカル型」磁場閉じ込め方式による定常運転型核融合炉の商用化を目指しており、2034年の実証炉稼働を目標に日本発の革新的な脱炭素技術として高い注目を集めている。
アオキスーパーは、食料品を取り扱う企業として、地球温暖化に伴う気候変動や海水温の上昇による農産物の栽培適地の変化、水産資源への影響を深刻な問題として認識している。一方、スーパーマーケット業界では、冷暖房設備や照明に加え、冷蔵・冷凍設備の運用に多くのエネルギーを必要とし、エネルギー消費量の多さが大きな課題となっている。
このような背景のもと、アオキスーパーは今回の出資を通じて、革新的な核融合技術による根本的なエネルギー問題の解決を目指し、持続可能な社会の実現と地球環境保全に貢献する。





