〔海外決算〕米ウォルマート、11~1月期は増収減益=業績見通し、予想下回る
【ニューヨーク時事】小売り世界最大手の米ウォルマートが20日発表した2024年11月~25年1月期(第4四半期)決算は、売上高が前年同期比4.1%増、純利益が4.4%減となった。減益は、保有株式の値下がりなどが理由。米メディアによると、売上高と調整後の1株当たり利益はいずれも市場予想をやや上回った。
26年1月期の業績見通しでは、会費などを除く売上高が3~4%増、調整後1株当たり利益は2.50~2.60ドルと予想。米メディアなどによると、売上高見通しは上限値が市場予想と一致、1株利益は下回った。
レイニー最高財務責任者(CFO)は米CNBCテレビのインタビューで消費の状況について「安定している」と指摘し、「急激な変化は見られない」と説明した。ただ、トランプ米政権がメキシコとカナダに対し関税を発動した場合、影響から「完全に免れることはできない」と述べた。業績見通しには関税の影響を織り込んでいないという。
24年11月~25年1月期の既存店売上高(燃料を除く)については、米国のウォルマート事業で4.6%増、会員制の「サムズクラブ」は6.8%増。両カテゴリーを合計した米事業では4.9%増だった。客数、1人当たりの購入金額ともに増加した。
米国ウォルマートのオンライン販売は20%増と高い伸びを見せた。世界全体では16%増。店舗での商品受け取りと宅配が人気だった。
1月通期では、売上高が前期比5.1%増の6809億8500万ドル、純利益が25.3%増の194億3600万ドル。調整後の1株当たり利益は2.51ドル。
◇ウォルマート(WMT)決算の概要
11月~1月期 前年同期
売上高 180,554 173,388
純利益 5,254 5,494
1株利益 0.66 0.60
(注)売上高と純利益の単位は100万ドル、1株利益は調整後、ドル