MonotaRO（大阪府／以下、モノタロウ）は12月18日、同社が運営するECサイト「モノタロウ」の商品検索システムにベクトル検索技術を導入したと発表した。
これにより、商品の検索精度が向上し、顧客は必要な商品をより短時間で見つけられるようになった。
モノタロウは、工具や製造・建設現場向け資材を取り扱うECサイトを運営し、2024年9月時点で約2,370万点の商品を提供している。同社は、顧客が短時間で求める商品を見つけられる「検索性」を重要視し、創業以来20年以上にわたり検索機能の強化に取り組んできた。
従来の文字列一致を基本とするキーワード検索では、テキストデータを文字列として直接比較していた。一方、今回導入したベクトル検索技術は、テキストの持つ意味を数値データ（ベクトル）として表現し、類似度を測定して検索を行う。この技術により、商品名や説明文が完全一致しなくても、関連性の高い商品を効率的に検索できるようになった。
さらに、商品情報や顧客の購買行動データなどの一次データを活用し、自社独自のモデルを構築。入力された検索ワードをベクトル化し、ほぼすべての入力に対して高い関連性を持つ商品リストを提示する仕組みを実現した。これにより、より正確で顧客に適した検索結果が提供可能となった。
同社は、2024年10月にデータサイエンス部門を新設し、検索機能の向上だけでなく、大企業向け購買管理システムへの技術展開にも着手。顧客の業務効率化をさらに推進していく方針だ。