イオン(千葉県)の子会社であるイオンネクスト(千葉県)とパナソニック くらしアプライアンス社(東京都、以下「パナソニック」)は、流通から家庭までの食品の鮮度維持と食生活支援を目的とした共同実証を11月1日から開始した。
コロナ禍におけるEC市場の成長に伴い、特にネットスーパーへの需要が高まっている一方で、消費者の鮮度や品質に関する不安も依然として存在する。また、家庭で食品を捨てる理由として、食品の傷みが食べ残しに次いで上位に位置しており、食品ロス削減に向けた取り組みが求められている。
このような中、両社はイオンネクストが運営するネット専用スーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」で購入した食品の鮮度保持に関して、パナソニック製の冷蔵庫での保存がどのように影響を与えるかを調査した。その結果、温度管理の重要性が確認され、鮮度を1週間から10日間維持できることがわかった。
今回の共同実証実験では、温度管理と食品の使い切り提案を通じて、利用者の利便性やまとめ買い、その後の家庭での消費行動の変化を検証する。
具体的には、実証向けに一部機能を追加したパナソニック製冷蔵庫用アプリ「Live Pantry」を通じて提案される献立と冷蔵庫の在庫食品との差分から、必要な食品をグリーンビーンズで購入する仕組みを提供する。これにより、食品ロスの削減と効率的な買い物体験の実現を目指す。
実証期間は11月1日から30日までで、AIカメラ画像を通じて冷蔵庫内の食品をアプリに通知することで、買い物時のダブり買いを回避し、在庫食品を組み合わせた購入検討が可能になる。この取り組みにより、家庭での食品消費行動の変化や食品ロスの削減に寄与することが期待される。