コメ兵、海外展開加速=「循環経済」で売り上げ3倍に

時事通信社
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コメ兵HDのタイの店舗「KOMEHYO Jパーク シーラチャ日本村店」オープン時に、記念写真に納まるスタッフら
〔写真説明〕コメ兵HDのタイの店舗「KOMEHYO Jパーク シーラチャ日本村店」オープン時に、記念写真に納まるスタッフら(同社提供)

 中古ブランド品大手のコメ兵ホールディングス(HD)が海外展開を加速している。廃棄物を最小化する「循環経済(サーキュラーエコノミー)」への関心の高まりを背景に、現状100億円強の海外売上高を4年後に約3倍、将来的には1500億円に拡大し、「ブランドリユース売上高世界ナンバーワン」を目指している。

 戦後衣類の行商からスタートした同社。高級ブランドの中古品を中心に、2024年3月期の国内ブランド品売上高は1143億円と過去最高を更新。海外では18年9月の中国出店後、台湾やタイ、シンガポールなど5カ国・地域に21店舗を展開。今年4月には香港にアジア統括会社を設立した。

 「グローバル展開を真剣に考えているのはうちくらい」。竹尾英郎海外事業部長(46)は事業拡大余地に自信を見せる。海外では特定分野のみの小規模店が多いが、同社は多くのブランドの多様な品目を取り扱う。「一つのカテゴリーでは負けるが、トータルだと勝てる」と指摘する。

 データの蓄積も強み。急増するインバウンド(訪日客)を含めた豊富な売買データに基づき、売れやすい商品を買い取ることが可能で、「ヤマ勘でやっている店とは違う」と強調する。

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)の考え方が浸透し、若者を中心に中古品のイメージはポジティブに変化。特に海外では中古品を「プレラブド(前に愛されたもの)」と呼び、あえて中古品を選ぶなど「購買行動の変化」も見られるという。竹尾氏はアジアに加え北米や欧州への展開にも意欲を示す。  

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