【シリコンバレー時事】米アップルは2日、CG(コンピューターグラフィックス)と現実の景色を重ね合わせて表示する拡張現実(AR)に対応したゴーグル型端末「アップルビジョンプロ」を米国で発売した。価格は3499ドル(約52万円)からで、年内に提供地域を広げる。
カリフォルニア州パロアルトにある直営店には開店前から多くの客が列を成した。インターネットで注文、宅配も選択できるが、店舗で体験した上で購入を検討する人もいたようだ。
ビジョンプロは、高精細な4K映像に対応。手指や目、声で操作できる。アプリを通じて仕事で使えるだけでなく、映画やスポーツ、ゲームといった娯楽も楽しめる。
アップルは、ビジョンプロを3次元の「空間コンピューティング」端末と説明している。スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」は販売を伸ばしているが、市場は飽和気味。「スマホの次」で成長維持を目指す。
クック最高経営責任者(CEO)は1日の決算説明会で、ビジョンプロについて「数十年にわたる技術革新に基づいて作られており、他の端末の何年も先を行っている」とアピールした。ゴーグル型端末は米メタ(旧フェイスブック)なども参入している。