総務省が8日発表した10月の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は30万1974円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比2.5%減少した。マイナスは8カ月連続。物価高の影響などで食料支出が引き続き減少したほか、残暑が長引き、暖房器具や冬物衣料の消費が低迷した。
項目別では、食料が4.4%減と13カ月連続のマイナス。トマトやねぎなどが生育不良で価格が高騰し、野菜・海藻が10.7%減。調理食品も弁当などが不振で5.4%減だった。
家具・家事用品は12.9%減。10月の気温が高く、ストーブや温風ヒーター、エアコンといった暖房器具の需要が低迷し、家庭用耐久財は24.8%減となった。冬物衣料も伸びず、被服および履物は9.7%減だった。
光熱・水道は2.1%減。高い気温の影響でガス代や灯油代も減少した。
一方、半導体不足の緩和で自動車購入が増加し、自動車等関係費は9.8%増。外出の増加で飲酒代や喫茶代が増え、外食は2.9%増だった。