食品、一部で値下げの動き=節約志向に対応―イオンとローソン

時事通信社
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イオンが値下げを発表したプライベートブランド(PB)商品のカップ麺「コクとキレのしょうゆヌードル 78g」
〔写真説明〕イオンが値下げを発表したプライベートブランド(PB)商品のカップ麺「コクとキレのしょうゆヌードル 78g」(同社提供)

 長引く物価高が家計を圧迫する中、小売企業の一部で食料品を値下げする動きが出てきた。イオンは25日、原材料価格が安定し始めたとして、食用油など計31品目の値下げを発表。ローソンもおにぎりを含む定番商品6品の価格を下げた。消費者の節約志向に応える商品を用意し、競合他社との差別化を図る考えだ。

 イオンは、プライベートブランド(PB)「トップバリュ」シリーズの商品のうち、サラダ油、カップ麺、トイレットペーパーなど消費者の要望が多かった生活必需品として31品を選び、約2~15%値下げした。「小麦や食用油などの原材料価格が落ち着いてきたことに加え、配送形態の見直しといった企業努力を進めた」(広報担当者)と説明する。

 ローソンは12日から、おにぎり2品と弁当4品を対象に最大20%値下げしている。物価高で財布のひもが固くなる中、「定番商品の値下げで生活を応援したい」(広報担当者)として、当面続けるという。日本生活協同組合連合会も今月から、宅配や全国の店舗で扱うPB食品を中心に食パンなど約150品の値下げキャンペーンを実施中だ。

 ただ、こうした値下げの動きが他社にも広がるかどうかは見通せない。食品業界に詳しいアナリストは「『値上げ疲れ』した消費者を囲い込む戦略ではないか。他の小売企業にも影響を与えそうだ」と指摘するが、食品メーカーからは「円安や光熱費の上昇が重くのしかかっており、値下げなんてとんでもない」(大手)との声が出ている。 

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