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消費者物価上昇、3.1%に鈍化=政府の補助金が電気・ガス代抑制―食品は46年ぶり高騰・2月

 総務省が24日発表した2月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が103.6と、前年同月比3.1%上昇した。1月は4.2%上昇で、伸び率の鈍化は13カ月ぶり。政府の補助金による負担軽減策が始まり、電気・都市ガス代の値上がりが計約1%抑制されたためだ。一方、食品の値上げで「生鮮食品を除く食料」の上昇率は46年7カ月ぶりの高い伸びとなった。

 エネルギー価格全体は0.7%下落と1年11カ月ぶりにマイナスに転じた。うち電気代は5.5%低下し、ガソリンは2.5%下がった。都市ガス代は16.6%上昇したが、伸びは1月の35.2%から減速した。

 政府は、電気・ガス事業者に補助金を支給し、消費者への請求額から値引きさせる負担軽減策を1月使用分(2月請求分)から開始した。総務省の試算によると、補助金による2月の物価押し下げ効果は、生鮮食品を除く総合ベースで電気代が0.88ポイント、都市ガス代が0.17ポイント。

 生鮮食品を除く食料の上昇率は7.8%で、1976年7月(7.9%)以来の高水準。ハンバーガーや食用油、牛乳のほか、鳥インフルエンザ流行の影響などで鶏卵も19.9%値上がりした。

 第一生命経済研究所の新家義貴シニアエグゼクティブエコノミストは「3月以降も値上げを表明している企業は多く、食品が家計を圧迫する状況は続きそうだ」と指摘した。

 電気代では、電力大手7社が値上げを経済産業省に申請している。政府の負担軽減策は9月使用分(10月請求分)までで終了する予定で、対策が延長されなければ電気・ガス代は再び値上がりする。